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不可能性の時代

戦後の精神史を総覧し,生きがたい現代社会における普遍的な連帯の可能性を探る.大澤社会学・最新の地平.

不可能性の時代
著者 大澤 真幸
通し番号 新赤版 1122
ジャンル 書籍 > 岩波新書 > 社会
刊行日 2008/04/22
ISBN 9784004311225
Cコード 0236
体裁 新書 ・ 並製 ・ カバー ・ 302頁
在庫 在庫僅少
「現実から逃避」するのではなく,むしろ「現実へと逃避」する者たち──.彼らはいったい何を求めているのか.戦後の「理想の時代」から,70年代以降の「虚構の時代」を経て,95年を境に迎えた特異な時代を,戦後精神史の中に位置づけ,現代社会における普遍的な連帯の可能性を理論的に探る.大澤社会学・最新の地平.
序 「現実」への逃避

Ⅰ 理想の時代
 1 敗戦という断絶=連続
 2 理想の時代
 3 死者の来訪

Ⅱ 虚構の時代
 1 二つの少年犯罪
 2 虚構の時代
 3 理想から虚構へ、そしてさらに……

Ⅲ オタクという謎
 1 オタクという現象
 2 アイロニカルな没入
 3 社会性と非社会性

Ⅳ リスク社会再論
 1 二つの「下流」
 2 リスク社会とは何か
 3 自由は萎える

Ⅴ 不可能性の時代
 1 不可能性の時代
 2 家族の排除
 3 反復というモチーフ

Ⅵ 政治的思想空間の現在
 1 「物語る権利」と「真理への執着」
 2 信仰の外部委託
 3 〈破局〉の排除
 4 羞恥心をめぐって
 5 無神論への突破

結 拡がり行く民主主義
あとがき
主要参考文献

大澤真幸 (おおさわまさち)
 1958年長野県に生まれる
 東京大学大学院社会学研究科博士課程修了.千葉大学文学部助教授などを経て,
 現在─京都大学大学院人間・環境学研究科教授,社会学博士
 専攻─比較社会学・社会システム論
 著書─『行為の代数学』『性愛と資本主義』『帝国的ナショナリズム』(青土社)
    『身体の比較社会学Ⅰ・Ⅱ』(勁草書房)
    『電子メディア論』(新曜社)
    『虚構の時代の果て』『戦後の思想空間』(ちくま新書)
    『文明の内なる衝突』(NHK ブックス)
    『思想のケミストリー』(紀伊國屋書店)
    『ナショナリズムの由来』(講談社,毎日出版文化賞受賞)など多数

書評情報

SQUET 2015年3月号
北海道新聞(朝刊) 2008年7月27日
朝日新聞(夕刊) 2008年7月12日
西日本新聞(朝刊) 2008年6月22日
週刊東洋経済 2008年6月21日号
高知新聞(夕刊) 2008年6月10日
朝日新聞(朝刊) 2008年5月11日

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