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勝てないアメリカ

「対テロ戦争」の日常

「弱者」が「強者」を翻弄しつづけるのはなぜか? 綿密な現場取材が解き明かす「オバマの戦争」の実像.

勝てないアメリカ
著者 大治 朋子
通し番号 新赤版 1384
ジャンル 書籍 > 岩波新書 > 現代世界
刊行日 2012/09/20
ISBN 9784004313847
Cコード 0236
体裁 新書 ・ 並製 ・ カバー ・ 270頁
在庫 品切れ
圧倒的優位にあるはずの米軍が「弱者」に翻弄される.衛星通信を使った無人の爆撃機や偵察ロボットなどハイテク技術を追求するが,むしろ犠牲者は増え続け,反米感情は高まる.負のスパイラルに墜ちた「オバマの戦争」.従軍取材で爆弾攻撃を受けながら生き延びた気鋭の記者が,綿密な現場取材から,その実像を解き明かす.
はじめに

第一章 見えない傷
 1「見えない傷」を追う
 2 発症メカニズムは謎
 3 大統領の対応
 4 二正面戦争のツケ

第二章 従軍取材で見た基地の日常
 1 山ほどあるルール
 2 メディアとの闘い
 3 基地の中は「アメリカ」
 4 それぞれの思惑

第三章 泥沼化する非対称戦争
 1「持てる者」と「持たざる者」
 2 情報戦の厚い壁
 3 果てしない「国づくり」
 4 ローテクがハイテクを制す
 5「トモコ、これがIEDだ」

第四章「終わらない戦争」の始まり
 1 ロボット時代の幕開け
 2 誤爆のメカニズム
 3 ゲーム世代の兵器
 4 戦争の潜在化
 5「どう見られるか」の戦い
 6 悪循環のスパイラル

終章 勝てないアメリカ

あとがき
大治朋子 (おおじともこ)
 東京都生まれ.1989年毎日新聞入社.阪神支局,『サンデー毎日』編集部,東京本社社会部,英オックスフォード大学留学(ロイター・ジャーナリズムスタディー・フェロー)等を経て2006~10年,ワシントン特派員.現在は東京本社外信部編集委員.
 2002・03年の新聞協会賞をそれぞれ受賞.2010年度ボーン・上田記念国際記者賞を受賞.
 著書─『少女売春供述調書─いま,ふたたび問いなおされる家族の絆』(リヨン社)
 共著─『個人情報は誰のものか─防衛庁リストとメディア規制』(毎日新聞社),『ジャーナリズムの条件1 職業としてのジャーナリスト』(岩波書店)

書評情報

東京新聞(夕刊) 2012年11月27日
Wedge Infinity 2012年11月9日掲載
イオ 2012年11月号
週刊エコノミスト 2012年10月23日号
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