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女帝の古代日本

即位の背景を徹底的に読み込むところから,「女帝の世紀」の謎をとく.今後の議論の基本となる必読の一書.

女帝の古代日本
著者 吉村 武彦
通し番号 新赤版 1396
ジャンル 書籍 > 岩波新書 > 日本史
刊行日 2012/11/20
ISBN 9784004313960
Cコード 0221
体裁 新書 ・ 並製 ・ カバー ・ 236頁
在庫 品切れ
「女帝の子もまた親王とする」という律令の一条は,はたして何を意味するのか.六人・八代もの女帝がつづけて誕生したことの意味は?──古代律令制国家において「女性天皇」は,むしろ一般的な存在であったものと見なし,即位の背景を徹底的に読み込むところから,「女帝の世紀」の謎をとく.今後の議論の基本となる,必読の一書.
プロローグ謎

第一章 伝承のなかの「女王」たち
 1 ふたりの「倭国女王」──卑弥呼と壱与
 2 「記・紀」が求めた「女性の王者」──神功皇后
 3 「飯豊天皇」の周辺──飯豊皇女
 4 刀剣・甲冑・古墳──考古学からみる女性首長

第二章 女帝の誕生
 1 ヤマト王権の王位継承
 2 天皇暗殺から女帝の誕生へ──推古天皇
 3 推古朝の「三頭政治」
 4 「大后」という地位──皇極天皇

第三章 「王統維持」への道のり
 1 大化改新と皇極譲位
 2 「重祚」した斉明女帝と中大兄
 3 天智天皇と天武天皇
 4 太上天皇の誕生──持統天皇

第四章 律令制のなかの女帝
 1 律令法における女帝──「女帝の子もまた同じ」
 2 「不改常典の法」と「つなぎ」──元明・元正天皇
 3 聖武天皇による譲位──孝謙天皇
 4 古代女帝の終焉──称徳天皇

エピローグ──なぜ古代に女帝が生まれたのか
あとがき
参考文献
関連年表
吉村武彦 (よしむらたけひこ)
 1945年朝鮮大邱生まれ.京都・大阪育ち
 1968年東京大学文学部国史学科卒業,同大大学院博士課程国史学専修中退
 現在─明治大学文学部教授
 専攻─日本古代史
 著書─『日本古代の社会と国家』(岩波書店)
   『日本社会の誕生』(岩波ジュニア新書)
   『聖徳太子』『シリーズ日本古代史② ヤマト王権』(岩波新書)
   『日本の歴史3 古代王権の展開』(集英社)
   『古代天皇の誕生』(角川選書)
   『列島の古代史』(共編著,全8巻,岩波書店)ほか

書評情報

読売新聞(朝刊) 2013年12月22日
歴史地理教育 2013年7月号
読売新聞(朝刊) 2013年1月27日
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