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トラウマ

目にも見えず,言葉にもなりにくい「心の傷」.その実際は? 接し方は? 私たちの世界観をも揺るがす一冊.

トラウマ
著者 宮地 尚子
通し番号 新赤版 1404
ジャンル 書籍 > 岩波新書 > 心理・精神医学
刊行日 2013/01/22
ISBN 9784004314042
Cコード 0247
体裁 新書 ・ 並製 ・ カバー ・ 282頁
在庫 重版中
様々な要因と複雑に絡み合い,本人や周囲にも長期に影響を及ぼす「心の傷」.その実際は? 向き合い方は? そして社会や文化へのかかわりは? 研究者として,また臨床医として,数多くのケースをみてきた第一人者による待望の入門書.著者は究極の心のケアとはとまどいながらもそばに居続けることといいます.きっとそのヒントを得られる一冊です.
はじめに

第1章 トラウマとは何か
 1 トラウマという概念
 2 トラウマ反応とPTSD
 3 何がトラウマで、何がトラウマでないか
 4 なぜトラウマか

第2章 傷を抱えて生きる
 1 埋もれていくトラウマ
 2 子どものトラウマ
 3 恥と罪の意識

第3章 傷ついた人のそばにたたずむ
 1 そばにいるということ
 2 トラウマ治療の実際
 3 トラウマを負った人にどう接するか

第4章 ジェンダーやセクシュアリティの視点
 1 ドメスティック・バイオレンス(DV)
 2 性暴力
 3 ジェンダー視点の可能性

第5章 社会に傷を開く
 1 マイノリティとトラウマ
 2 「加害」を可能にするものと「正しさ」について
 3 グローバル社会の中で

第6章 トラウマを耕す
 1 トラウマから学べること
 2 トラウマを昇華させる

あとがき
主要引用・参考文献
宮地尚子 (みやじなおこ)
 兵庫県生まれ.1986年京都府立医科大学卒業.1993年同大学院修了.1989-92年,米国ハーバード大学に客員研究員として留学,近畿大学医学部衛生学教室勤務を経て,2001年より現職.現在,一橋大学大学院社会学研究科地球社会研究専攻・教授.精神科医師.医学博士.専攻は文化精神医学,医療人類学,トラウマとジェンダー.著書に『異文化を生きる』(星和書店,2002年),『トラウマの医療人類学』(2005年),『環状島=トラウマの地政学』(以上みすず書房,2007年),『性的支配と歴史──植民地主義から民族浄化まで』(大月書店,編著,2008年),『医療現場におけるDV被害者への対応ハンドブック──医師および医療関係者のために』(明石書店,編著,2008年),『傷を愛せるか』(大月書店,2010年),『震災トラウマと復興ストレス』(岩波ブックレット,2011年)など.

書評情報

週刊読書人 2020年1月3日(評者:李 琴峰さん)
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こころの科学 2013年7月号
トラウマティック・ストレス 第11巻第1号(2013年6月)
週刊朝日 2013年4月26日号
読売新聞(朝刊) 2013年4月14日
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現代性教育研究ジャーナル No.24(2013年3月15日)
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