電子書籍対応

日本語の考古学

『源氏物語』を書いたのは誰? 写本や文献の微かな痕跡から,昔の日本語の姿を推理する,刺激的な一書.

日本語の考古学
著者 今野 真二
通し番号 新赤版 1479
ジャンル 書籍 > 岩波新書 > 言語
刊行日 2014/04/18
ISBN 9784004314790
Cコード 0280
体裁 新書 ・ 並製 ・ カバー ・ 268頁
在庫 在庫あり
『源氏物語』を書いたのは誰と聞かれたら,多くの人は迷わず「紫式部」と答えるだろう.しかし現代の我々の常識は,必ずしも過去にはそのまま当てはまらない.残された写本や文献をつぶさに観察してみると,そこにはどんな日本語の姿がよみがえるだろうか.微かな痕跡からさまざまに推理する,刺激的な一書.
はじめに

一 「書かれた日本語」の誕生 ──最初の『万葉集』を想像する

二 『源氏物語』の「作者」は誰か ──古典文学作品の「書き手」とは

三 オタマジャクシに見えた平仮名 ──藤原定家の『土左日記』

四 「行」はいつ頃できたのか ──写本の「行末」を観察する

五 和歌は何行で書かれたか ──「書き方」から考える日本文学と和歌

六 「語り」から「文字」へ ──流動体としての『平家物語』

七 「木」に読み解く語構成意識 ──「ツバキ」と「ヒイラギ」と

八 なぜ「書き間違えた」のか ──誤写が伝える過去の息吹

九 「正しい日本語」とは何か ──キリシタン版の「正誤表」から

十 テキストの「完成」とは ──版本の「書き入れ」

おわりに
あとがき
今野 真二 (こんの しんじ)
1958年神奈川県生まれ
1986年早稲田大学大学院博士課程後期退学.高知大学助教授を経て
現在─清泉女子大学教授
専攻─日本語学
著書─『仮名表記論攷』(清文堂出版,第30回金田一京助博士記念賞受賞),『文献から読み解く日本語の歴史【鳥瞰虫瞰】』『消された漱石 明治の日本語の探し方』(以上2点,笠間書院),『振仮名の歴史』(集英社新書),『文献日本語学』(港の人),『百年前の日本語』(岩波新書),『正書法のない日本語』(岩波書店),『漢字からみた日本語の歴史』(ちくまプリマー新書),『『言海』と明治の日本語』(港の人),『かなづかいの歴史』(中公新書),『日本語の近代』(ちくま新書),『日本語学講座』全10巻(刊行中,清文堂出版)ほか

書評情報

聖教新聞 2014年8月9日
公明新聞 2014年7月11日

電子書籍

価格は各電子書籍書店にてご確認ください

ページトップへ戻る