カウンセリング・ガイドブック

〈心の問題〉に関心をもつすべての人に贈る,現役のカウンセラーによるカウンセリングの案内書.

カウンセリング・ガイドブック
著者 倉光 修 , 桑原 知子
ジャンル 書籍 > 単行本 > 心理・精神医学
書籍 > 辞典
刊行日 2007/02/23
ISBN 9784000224758
Cコード 0011
体裁 四六 ・ 並製 ・ カバー ・ 360頁
在庫 品切れ
カウンセリングとは何か,不登校,神経症,うつ病,統合失調症などの多様な〈心の問題〉にカウンセラーはどのように対応するのか──現役のカウンセラーがやさしく解説します.「カウンセリングはどこに行けば受けられるのか」「精神科や心療内科とはどう違うのか」など,これからカウンセリングを受ける人のためのFAQも収録.

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カウンセリング・ガイドブック
倉光 修・桑原知子 編
四六判・並製カバー

■編者からのメッセージ

倉光 修・桑原知子

 われわれが本書において一貫してめざしてきたことは,カウンセリング(心理療法)がいったいどういうものなのか,カウンセリングを受けたことのない人でもそのイメージを的確にもてるような書物を生み出すことだった.それは,カウンセリングそのものと同じくらい,困難なことである.いくら工夫しても,カウンセリングがどういうものなのかは,やはり,実際に体験していただかないと,伝えられないようにも思う.
 しかし,カウンセリングを受けてみようかとか,あの人にカウンセリングを勧めてみようかとか,あるいは,今受けているカウンセリングは標準的なんだろうかと考えておられる方に,一つのガイドを提供できれば,そして,実際に自分に合ったカウンセリングを受けることによって,何らかの心の糧を得ていただけるのなら,われわれにとってこれに優る幸せはない.
まえがき
凡例

序章 カウンセリングに行く前に


Q1
これはカウンセリングを受けるべき問題でしょうか.
Q2 カウンセリング・ルームや心理クリニックは,どのようなところなのですか.
Q3 カウンセリングと精神科・心療内科はどう違うのですか.
Q4 内科や皮膚科など他の診療科に通っている場合には,カウンセリングを受けられないのですか.
Q5 カウンセリングと宗教はどう違うのですか.
Q6 カウンセリングと教育はどう違うのですか.
Q7 事故や犯罪などでトラウマを受けた人に対して,カウンセラーはどのようにかかわるのですか.
Q8 カウンセラーは,非行少年や犯罪者の問題とどのようにかかわるのですか.
Q9 カウンセラーは,離婚など家族の問題とどのようにかかわるのですか.
Q10 カウンセリングを受けるには,どこに行けばいいのですか.また,どうやって探せばいいのですか.
Q11 カウンセラーを選ぶとき,また,カウンセラーと相性が合わないときは,どうすればいいのですか.
Q12 カウンセリングに対して不安や疑いが起こってきたときは,どうしたらいいのですか.
Q13 カウンセリングでは秘密は守られますか.
Q14 カウンセリングにはどのようなアプローチや理論があるのですか.
Q15 心の傷や心の病が治るとはどういうことですか.

第 I 部 カウンセリングの一般的プロセス

はじめに

第1章 自分の問題で相談に訪れるクライエント
  1.心理的問題に気づく時期 2.カウンセリングの開始期 3.カウンセリングの展開期 4.カウンセリングの終結期

第2章 周囲の人のことで相談に訪れるクライエント
  1.心理的問題に気づく時期 2.カウンセリングの開始期 3.カウンセリングの展開期 4.カウンセリングの終結期

第3章 周囲の人に連れて来られるクライエント
  1.心理的問題に気づく時期 2.カウンセリングの開始期 3.カウンセリングの展開期 4.カウンセリングの終結期

第4章 カウンセリング・プロセスのまとめ
 
相談の申込み/インテーク面接/アセスメント面接/フィードバック面接/心理面接/終結と中断

コメント カウンセリング・プロセスで何が起こっているのか

第II部 カウンセリングの対象となる心理的問題

第1章 子どもの問題
  1.知的障害 2.自閉症 3.ADHD/LD 4.子どもの神経症的反応 5.不登校・アパシー・引きこもり 6.いじめ・ハラスメント

第2章 神経症
  1.ヒステリー 2.解離性障害 3.強迫神経症 4.不安神経症 5.PTSD

第3章 身体化
  1.摂食障害 2.心身症 3.アルコール依存症・薬物依存 4.体の病とカウンセリング 5.性同一性障害

第4章 行動化
  1.自傷 2.自殺 3.非行 4.ドメスティック・バイオレンス 5.児童虐待

第5章 統合失調症・うつ病・人格障害
  1.統合失調症 2.うつ病  3.人格障害

第6章 人生の問題
  1.学校での問題 2.職場での問題 3.ライフ・サイクル

第III部 用語集


*380の用語を五十音順に配列し,解説を加えた*

和文事項索引
和文人名索引
欧文索引
倉光 修(くらみつ おさむ)
1951年生まれ.東京大学学生相談所カウンセラー・大学院教育学研究科教授.臨床心理士.
著書 『カウンセリングの心理学』『臨床心理学』『心理臨床の技能と研究』(以上,岩波書店),『動機づけの臨床心理学』(日本評論社),『学校臨床心理学』(誠信書房)
訳書 『自閉症とパーソナリティ』(監訳,創元社)
ほか多数.
桑原知子(くわばら ともこ)
1955年生まれ.京都大学大学院教育学研究科助教授.臨床心理士.
著書 『教室で生かすカウンセリング・マインド』『家裁調査官レポート』(以上,日本評論社),『もう一人の私』(創元社),『人格の二面性について』(風間書房),『臨床心理学』(編集,朝倉書店,近刊)
論文 「症状のもつ「意味」について」(『講座 心理療法』第7巻,岩波書店所収)
ほか多数.

書評情報

精神医学49巻・12号 2007年12月号
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