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日本宗教史

記紀神話の古代から現代の新宗教まで,精神の〈古層〉はどのように形成されてきたか.通史でたどる.

日本宗教史
著者 末木 文美士
通し番号 新赤版 1003
ジャンル 書籍 > 岩波新書 > 宗教
刊行日 2006/04/20
ISBN 9784004310037
Cコード 0214
体裁 新書 ・ 並製 ・ カバー ・ 254頁
在庫 在庫あり
『記・紀』にみる神々の記述には仏教が影を落とし,中世には神仏習合から独特な神話が生まれる.近世におけるキリスト教との出会い,国家と個の葛藤する近代を経て,現代新宗教の出現に至るまでを,精神の〈古層〉が形成され,「発見」されるダイナミックな過程としてとらえ,世俗倫理,権力との関係をも視野に入れた,大胆な通史の試み.
 はじめに 日本宗教史をどう見るか

Ⅰ 仏教の浸透と神々〔古代〕

 一 神々の世界

  1 記紀神話の構造

  2 記紀の時代

 二 神 と 仏

  1 仏教伝来と神々

  2 神仏習合の諸相

 三 複合的信仰の進展

  1 仏教思想の基底

  2 諸信仰の重層

Ⅱ 神仏論の展開〔中世〕

 四 鎌倉仏教の世界

  1 実践思想としての仏教

  2 王法と仏法

 五 神仏と中世の精神

  1 習合神道の理論

  2 中世の思惟と神仏

 六 原理を求めて

  1 神道理論と根源の探究

  2 新仏教の定着と進展

Ⅲ 世俗と宗教〔近世〕

 七 キリシタンと権力者崇拝

  1 キリシタンの衝撃

  2 宗教統制と権力者崇拝

 八 世俗の中の宗教

  1 儒教のイデオロギー

  2 宗教と世俗倫理

 九 神道とナショナリズム

  1 神仏から神儒へ

  2 国学から神道へ

Ⅳ 近代化と宗教〔近代〕

 十 国家神道と諸宗教

  1 神仏分離から国家神道へ

  2 内面の深化

 十一 宗教と社会

  1 民衆宗教の世界

  2 戦争へ向かう時代の中で

 十二 日本宗教の現在

  1 戦後宗教の消長

  2 いま宗教を問い直す

 主要参考文献

 あとがき

 キーワード
末木文美士(すえきふみひこ)
 1949年山梨県生まれ
    東京大学大学院博士課程修了
 現在―国際日本文化研究センター名誉教授
 専攻―仏教学・日本思想史
 著書―『仏教―言葉の思想史』『解体する言葉と世界』(岩波書店)
    『「碧巌録」を読む』(岩波現代文庫)
    『日本思想史』(岩波新書)
    『日本仏教思想史論考』(大蔵出版)
    『日本仏教史』(新潮文庫)
    『鎌倉仏教形成論』(法蔵館)
    『日蓮入門』『仏教vs.倫理』(ちくま新書)
    『明治思想家論』『近代日本と仏教』(トランスビュー)ほか
 編・訳書―『仏教辞典第二版』『現代語訳碧巌録』(岩波書店)
    『碧巌録』(岩波文庫)ほか

書評情報

Japanese Book News No.49 2006年秋号

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