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新型インフルエンザ

世界がふるえる日

新型ウイルスの出現はもはや時間の問題だ.感染症対策を考える際に忘れてはならないことを多角的に論じる.

新型インフルエンザ
著者 山本 太郎
通し番号 新赤版 1035
ジャンル 書籍 > 岩波新書 > 自然科学
刊行日 2006/09/20
ISBN 9784004310358
Cコード 0247
体裁 新書 ・ 並製 ・ カバー ・ 194頁
在庫 在庫あり
アジアを中心に流行している鳥インフルエンザ.病原性の強いこのウイルスが人間への感染力を獲得するのは,もはや時間の問題かもしれない.グローバル化が進行する現在の世界において,地球規模の感染症対策を考える際に忘れてはならないことは何か.第一線で対策に奔走する著者が多角的な視点から提言する.
プロローグ──渡り鳥の死

第1章 いま私たちの住む世界─「適切な危機感」を共有するために─
 緊急事態発生
 過去からの「贈り物」?
 渡り鳥コネクション
 鳥インフルエンザウイルスがヒトに適応したとき
 世界的流行は周期的に出現する
 世界的流行は新型ウイルスが引き起こす
 シフトとドリフト
 インフルエンザ流行を規定するもの
 新型インフルエンザの流行は自然に終息する
 いま私たちが置かれている状況

第2章 歴史のなかのインフルエンザ─経験・記憶・対策─
 歴史に現われたインフルエンザ
 スペイン風邪──史上最悪のインフルエンザ
 悲劇の幕が開いた
 アフリカ大陸へ上陸
 アフリカでの流行拡大
 インド──最も大きな被害を受けた国
 そのとき日本では
 アジア風邪──一九五七~五八年
 香港風邪──一九六八~六九年
 一九七六年、アメリカからの教訓
 過去のインフルエンザ流行から学ぶこと

第3章 ウイルスとの共生を考える医学へ─生態系のなかで─
 インフルエンザウイルスとは
 新型インフルエンザウイルスが出現する仕組み
 インフルエンザウイルスの感染・複製
 強毒型と弱毒型
 感染経路と潜伏期間
 熱帯地域での流行
 インフルエンザウイルス発見小史
 ウイルスとヒトの適応
 HIV─1とHTLV─1が語ること
 ウイルスの適応段階
 ウイルス感染症と人々の行動や暮らし
 共生鍵
 医療生態学の視点から

第4章 新型インフルエンザにどう対応するか─国境を越えて─
 アジア経済に与える影響
 インフルエンザ対策計画
 新型インフルエンザ出現以前の対策
 国際保健規則──半世紀ぶりの改正
 新型インフルエンザウイルス出現期に必要なこと
 パンデミック期の対策
 ポストパンデミック期の対策
 新型インフルエンザに国境はない

エピローグ──もうひとつの世界
  あとがきに代えて

参考文献・資料
山本太郎 (やまもとたろう)
 1964年生まれ.1990年長崎大学医学部卒業.医師,博士(医学,国際保健学).その後,京都大学医学研究科助教授,長崎大学熱帯医学研究所助教授,外務省国際協力局を経て,長崎大学熱帯医学研究所教授.専門は国際保健学,熱帯感染症学.アフリカ諸国,ハイチなど開発途上国で感染症対策に従事してきた.
 著書に『ハイチ いのちとの闘い』(昭和堂)『国際保健学講義』,訳書に『エイズ─ウイルスの起源と進化』(以上,学会出版センター)など.

書評情報

東京新聞(朝刊) 2009年5月17日
読売新聞(夕刊) 2009年4月28日
日本経済新聞(朝刊) 2007年2月11日
BIONICS 2006年12月号
産経新聞(朝刊) 2006年10月29日
読売新聞(朝刊) 2006年10月22日
東京新聞(朝刊) 2006年10月15日

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