岩波ブックレットは、この4月で創刊30年をむかえます。
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岩波ブックレットは、この4月で創刊30年をむかえます。
ブックレット創刊30年にむけて、さまざまなことを編集部で考えてきましたが、そのひとつに、ロゴマークがあります。そして、いろいろと検討した結果、「もぐら」に決定しました。画いてくださったのは、藤原ヒロコさんです。 なぜ、「もぐら」か? ブックレットは、10代で出合うことも、30代で出合うことも、70代で出合うことも、というように世代をこえて読まれる「はじめの一冊」です。 そのときどきに、あるテーマを知りたいと思って、「はじめの一冊」を手にとる、そのことを、「もぐら」が土から顔を出して本と出合う、という絵に込めてみました。 「もぐら」の名前は、近日、発表します。 (2012.4) 岩波ブックレットは、今年の4月で創刊30年をむかえます。 1982年4月に刊行されたNo.1は、『反核―私たちは読み訴える』。生島治郎、伊藤成彦、井上ひさし他編による、文学者からのメッセージを集めた本です。次は、『核戦略の曲がり角』(豊田利幸著)。そして、No.3は、『日本経済の実像とゆくえ』(宮崎勇著)。 30年前のブックレットではありますが、〈いま〉のテーマにもなっていることを、感じざるを得ません。 原発事故以降、核のことを深刻に考えなくてはならない事態に、人類は直面しています。それは日本の問題でだけでなく、まさにグローバル化している問題です。アジア外交も混迷を深めています。 そして、日本経済のゆくえは、この間のヨーロッパ経済の破綻の影響も受け、ますます不透明です。 なぜ、30年前と同じ状況に、〈いま〉があるのか。 そのことを直視しながら、読者に必要とされるブックレットを刊行していきます。 なお、30年をむかえるにあたって、この間、多くの読者を得てきたブックレットを、「今の一冊」で順次紹介していきますので、あわせてご覧ください。 (2012.1) 5月。新緑の美しい季節です。 木々が茶色から黄緑色に。 とくに、雨上がりに輝く、もみじの新芽は、春から初夏への季節のうつりかわりを感じさせてくれます。 田植えなどがはじまるいまは、雨がとくに必要な時期ともいえるでしょう。 でも、3月11日以降、雨は、複雑な思いをもって、むかえられるものになってしまったように感じます。 東北の震災した地域では、雨により地盤がさらにゆるむ危険性が指摘されています。このことにより、まだ「震災」の影響が強く残っていることが伝わってきます。 雨が降り始めるかもしれない、と知ると、水をくんでおかなければと思う人も多いのでは。 原発の事故は、日々の生活に深く浸透しています。 (2011.5) 静岡県警によると、県内では65歳以上の高齢ドライバーによる交通事故が2010年は前年に比べて5.7%増えて、10年前に比べると約1.5倍に増えたそうです(2011年2月17日産経新聞)。たしかに報道でも、高齢者による事故について聞くことが増えてきたように思います。 高齢社会の到来ですから、高齢ドライバーが増えるのはある意味当然ですが、身体機能の問題や認知症のことなど、さまざまな要因から事故につながることもあるようです ただ、最近、首都圏からそう遠くないところに住んでいる知人から、週末は地域のバスが走っていない、という話をききました。平日は数が少なくても走っているのが、週末にはない。もよりの駅まではなんとか頑張って30、40分歩いているとのこと。車の運転は不安があるので、あまりしたくないようでした。 『高齢ドライバー』にも出てきますが、公共の交通機関があれば、むしろそれを使いたいという声も多くあります。 地域のための公共交通機関のことを行政にはもっと考えていってほしい、と願っています。 (2011.3) 新年あけましておめでとうございます、というあいさつをしたのが、数日前のように思っていたら、あっという間に2月になりました。 昨年は、社会的にもきびしい事件が多い年でしたが、とくに、高齢者と子どもが「被害者になる」ことが多かったように思います。 亡くなっていた方が戸籍上は御存命であったり、子どもへの虐待が日々報道されたり、と。 今年の新聞各紙が、人と人とのつながりについて特集を組んでいるのは、そのような背景があるからでしょうか。 子どものいまを知る、ということでは、昨年刊行しました『子どもの声に耳をすませば――電話でつくる〈心の居場所〉』のなかに、多くの子どもからの「声」が書かれています。ドキッとするような「声」が数多くあり、いまの子どもが置かれている状況が伝わってきます。同時に、子どもたちの「声」をきく場所である、チャイルドライン支援センターがあることの重要性も実感します。 人と人とのかかわり方を考えさせられる年明けになりました。 (2011.2) |