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【11月15日発売】


 

犬になった王子
― チベットの民話 ―
君島久子 文/後藤 仁 絵

 
     
 

 大むかし、チベットのプラ国では、食べものといえば、羊やヤクの乳と肉ばかりでした。アチョ王子は、言い伝えにきいた、おいしい食べもののできる穀物のタネを求めて旅にでます。九十九の山と九十九の川をこえ、王子はたったひとりで、恐ろしい蛇王の洞穴から大麦のタネをぬすみだします。ところが、そこを去ろうというとき、王子は蛇王によって、犬の姿にされてしまったのでした……。

 いくつもの試練を乗りこえていく王子の勇気、そして、犬になった王子の救いとなる娘ゴマンの愛が感動をよびます。チベット人の主食ツァンパの原料である麦の来歴を伝える、壮大な冒険の物語。

 君島久子さんの文章は、耳にすっと入り、民話の世界に聴く者をひきこみます。「犬になった王子」は、中国の民話集『白いりゅう 黒いりゅう』の1編として君島さんが紹介して以来、約半世紀にわたって、根強い人気をほこる話です。

 絵本化に挑んだのは、日本画家の後藤仁さん。美しい色づかい、筆づかいが目をひきます。絵本2作目となる本書は、チベットへの取材旅行もふまえ、一場面一場面、丹念に描きあげた意欲作です。

 
     
 
 
     
   
     
 
●5・6歳から
 
       

 
       



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