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中高一貫数学コース
使い方ヒント集
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| Aコースは,主として代数を扱いますが,ここで,もっとも重要なことは,自然数も,整数も,分数も,正の数も負の数も,すべて数直線の上にのっている数だということを理解させることです.ゆえに,どんな数も四則演算ができるということで,そのために最低限必要なルールが,マイナスとマイナスをかけるとプラスになるというルールだということをしっかり教えます.分数計算も,数直線上でどう考えるかがポイントです. |
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| Bコースでは,図形やグラフを扱いますが,最初に「角と長さ」を導入します.「測る」ということが,人々が図形と接点をもつ最初の場所だったのです.長さに比べて「角」は理解しにくいものです.長さならものさしで測れます.しかし,古代の人々は,ものさしのあてられない星と星の間の長さを,角度であらわすということを発見しました.これはすごいことでした.全方位をいまだに360度という数であらわすのもその古代バビロニアでの発見の名残です.このことを理解させ,さらに,平面に十文字,すなわち,X軸とY軸をかくだけで,すべての平面にあるものの位置が数によって全部あらわせることのすばらしさを教えます.これがデカルト座標,デカルトの思想なのです. |
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| ◇「自然数」 |
| 単にものを数えるという行為から,「数」(ここでは自然数)という抽象的な概念が生まれてくるまでは,人類の長い歴史が必要でした.そして,数には,加法(足し算)と乗法(かけ算)という働きが内在していること,このことを授業のなかで強調します.副読本『数学1をたのしむ』に,簡単な数学の歴史が紹介されています.こういう話はほとんどこれまで聞かされていないので,子供たちは目を輝かせて聞きます. |

古代バビロニアの数字 |

古代エジプトの数字 |
| ◇「足し算とかけ算」 |
| さらに,足し算とかけ算は,ある意味で別の演算ですが,これらを同じ土俵でできるようにする,それが交換法則とか,結合法則とか,分配法則とかいうルールです.これらは具体的に書けないような巨大な数,無限に大きい数においても,有効なルールです.そのことを強調します.とくに,分配法則は,足し算とかけ算をつなぐブリッジとなっていることに注意を向けさせます. |
| ◇0の発見 |
| 数の0はまったく異質なものです.これをふつうの自然数のように,歴史的に説明しようとしても不可能です.この発見はほんとうに偉大なのです.そして,この「何もない」ことを,0という数で表わし,それを「数の体系」にうまく組み込むために,やはりルールが必要です.これは生徒にはきちんと理解できなくても,強調することが大事です. |
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| ◇10進法 |
| 10進法の説明があるのは,この表記がいかにすごいものであるかを実感してほしいからです.たとえば,黒板に,アルファベット30個と数字30個をそれぞれ並べて書きます.アルファベットのほうはとくに意味はありません.しかし,数字30個のほうは,それを見ただけで,ふつうの人は,それがある数を表わしているのではないかと想像します.そのように,なぜか人間の脳は認識します.それがすなわち10進法表記なのです.これはすごいことですが,はじめからそうだったわけではありません.そこに行くまでに,また人類の長い歴史があります(ここに至る道は,副読本の『数学1をたのしむ』に詳しく解説しました).そのおかげで,どんなに大きな数も自由に扱えるようになったことは,おおいに強調してください. |
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| ◇負の数 |
| 負の数の導入も,これも当たり前の数でないことをきちんと教えます.自然数とはまったく異質の数なのです.これもやはり「数の体系」のなかにおさめてやりたい.ふつうの計算ルールが使えるようにしたい.そのための根本ルールが,(−1)×(−1)=1というルールです.負と負をかけると正になるのです.これは難しいことだと強調しつつも,そうしたおかげで,これまでわれわれが使った自然数での四則演算の計算ルールを大きく変更することなく計算ができるようになったのだと理解させます. |
| ◇「数」を教えるポイント |
| とにかくAコースの<数についてのコース>で強調することは,最初にも書いたように,いろいろな数がけっきょくは,数直線上にすべてのっている数であること,それによって総合的な視点から演算の仕組みが統一的に見ることができるということを理解させるのが目標なのです. |
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