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「メッカ」といえば「聖地」「聖域」の代名詞。実際、全世界で12億を超えるというイスラーム教徒(ムスリム)の祈りは、すべてメッカのカアバ神殿へと向けられ、ここを巡礼として訪れる人びとは、毎年200万人と言われています。しかしこのメッカと、預言者ムハンマドの廟墓のあるメディナは、イスラームの二大聖域としてムスリム以外の異教徒が入ることを今も固く拒んでいるのです。
写真家・野町和嘉さんは、自らムスリムとなって二つの聖地に入り、その素顔を撮りました。新装なったメディナの大モスク、ハッジ(大巡礼)の熱狂とカアバ神殿を廻る大群衆、荒野での真摯な祈りなど、貴重なだけでなく、息を呑むような迫力の、美しい映像をぜひご覧下さい。
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▲メッカ、聖モスク。「召命の夜」の礼拝で、中庭にあるカアバ神殿を廻るムスリムたち。 |
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▲1995年に完成した、メディナの預言者モスク。ムハンマドはこの地で生涯を終え、葬られた。
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また、イスラームを受け入れるにあたっての心の揺れ、初めてのラマダン(断食)体験、聖地を訪れた巡礼たちの表情などを綴る文章にも、写真に劣らず惹きつけられます。聖地の守護者を自ら任じるサウド王家に率いられたサウディアラビア、石油の富に支えられ、アメリカの軍事力に頼らざるを得ないこの国の矛盾をはらむ実像をも、写真家の目は見逃していません。
(新書編集部 早坂ノゾミ)
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