編集部だより






 


ルポ 改憲潮流
斎藤貴男著

(新赤版1014)


 
       
  自民党の「新憲法草案」公表など、改憲を目指す動きが活発化している。彼らの目指すものは何か。丹念な取材で鋭く迫る渾身のルポ。
 
     
 

 雇用や教育の現場で、階層間の格差がとめどもなく拡大していく。一方では在日米軍と自衛隊の一体化が進められ、否、自衛隊が米軍の一部になろうとしている。

 個人の権利が制限され、国民の責務と称される事柄ばかりが増えてきた。平和と平等が旨とされた(実態は共同幻想に過ぎなかったとしても)日本社会は、いつの間にか、根幹の部分で変質しつつあるのではないか――。

 ありがちな問題意識を手がかりに、取材を積み重ねた挙句、これまた陳腐だが重大な結論に辿り着いた。奔流の総仕上げが憲法”改正”なのである。自衛隊という名の軍隊の存在を追認するとかしないとか、程度のレベルの問題では断じてない。とんでもない事態なのだ、と。

 自民党の「新憲法草案」も公表された。もはや時間はあまり残されてはいないのかもしれない。だからこそ知ってもらいたい。改憲を目指して、今、この国の底流で何が起こっているのか、私たちは何をさせられようとしているのかを。

 
     


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