仕事を創り、いのちを守り、人が集う―「豊かさ」の新しいモデルはここにある!
小泉政権下で推し進められた、「官から民へ」「中央から地方へ」という「改革」の実態は、公共サービスの切り捨て、地方交付税の削減、合併の強制にすぎなかった―地域格差がますます広がるいま、「地方再生」がさまざまな方面から求められています。
本書は、雑誌『世界』2006年2月号から2007年3月号誌上で、「人が豊かになる地域づくり」というタイトルで連載されたルポをもとに、活気ある地域づくりをしている農山村や集団の実践を報告したものです。
著者は、長年、「食・農・環境・自治・アジア」を自らのテーマとして本を創り、発信をつづけてきた編集者兼ジャーナリスト。とくにこの本では、次のような問題意識に立って各地の取り組みを紹介しています。
「いま最も求められているのは、第一次産業や生業を大切にしながら新たな仕事に結びつけ、いのちと暮らしを守りつつ、柔軟な感覚で魅力を発信している地域に学び、その共通項を見出して普遍化していくことだろう」(本書「はじめに」より)。
本書に登場する各地では、いったいどのようなプロセスによって好循環を創り上げてきたのでしょうか。いま厳しい現実に直面している地方にとって、具体的なモデルとなるはずです。また本書には、「おいしくて安全な食べもの」を創り出すことに関わっている方がたくさん登場します。食の安全性をゆるがす問題が多発している今、消費者の一人として、こんな生産者の方々の創るものを買い支えるということに意識的でありたいと思いました。いま住んでいる地域をもっと元気にしたい、そして本当の豊かさについて考えたいすべての人に手にとっていただけたらと思います。
(新書編集部 太田順子)
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