編集部だより






 

仕事道楽―スタジオジブリの現場
鈴木敏夫
(新赤版1143)

 
 
 

 いつも現在進行形。面白いのは目の前のこと。

■内容紹介
 「この会社は毎日何が起こるかわからないから、ほんとに楽しい」。高畑勲・宮崎駿の両監督はじめ、異能の人々が集まるジブリでは、日々思いもかけない事件の連続。だがその日常にこそ「今」という時代があり、作品の芽がある─「好きなものを好きなように」作り続けてきた創造の現場を、世界のジブリ・プロデューサーが語る! (カラー口絵2頁)

 
 
 


 
 
 

■著者からのメッセージ
  この本には4人の男が登場する。いずれも、スタジオジブリの歴史には欠かせない。と、同時に、ぼくが影響を受けた男たちだ。

 「アニメージュ」初代編集長・尾形英夫からは仕事は公私混同でやることを、宮崎駿からは企画は半径3メートル以内に転がっていることを、高畑勲からは高尚な屁理屈を、そして、当時の徳間書店社長・徳間康快からはお金がただの紙っぺらであること学んだ。

 4人ともみんな正直で、いたずらっ子で、言いたいことを言う。仕事を仕事と思って真面目にやっていたら、身が持たない。道楽だと思わないとやっていられない。その点、まったく共通している。それが振り返っての大きな感想だった。

 そして、彼らを語ることが、そのまま“スタジオジブリの現場”レポートになった。

 ちなみに、その辺の事情を勘案して、この本のタイトルをつけてくれたのは編集担当の古川義子さんである。

 「仕事」と「道楽」。この相反する言葉をつなげてひとつにしたところがいい。気に入った。すぐに頭に浮かんだのが「不易流行」という言葉。これも、相反する言葉をつなげてひとつにしている。ぼくは、芭蕉の作ったというこの言葉が好きだった。

(鈴木敏夫)
 
 
 

■著者紹介
鈴木敏夫(すずき・としお)1948年名古屋市生まれ。1972年慶應義塾大学文学部卒業、徳間書店入社。『アニメージュ』編集部を経て、『風の谷のナウシカ』を機に映画制作へ。1989年よりスタジオジブリ専従、プロデューサーとして『もののけ姫』『千と千尋の神隠し』などの大ヒット作を次々に生みだす。
現在─スタジオジブリ・代表取締役プロデューサー
著書─『映画道楽』(ぴあ)

     
 

■目次
 序にかえて─体にしみこんでしまった記憶

 
 
「仕事は公私混同/まかせた以上は全部まかせる」
  ─『アニメージュ』創刊のころ
 
 

 

 
「つきあう以上、教養を共有したい」
  ─高畑勲・宮崎駿との出会い
 
 

 

 
「一番大事なのは監督の味方になること」
  ─『風の谷のナウシカ』そしてスタジオジブリ設立
 
 

 

 
「企画は半径3メートル以内にいっぱい転がっている」
  ─宮崎駿の映画作法
 
 

 

 
「みんなで坂道を転げ落ちるのが映画づくりだ」
  ─高畑勲の論理と実践
 
 

 

 
「人間、重いものを背負って生きていくもんだ」
  ─徳間康快の生き方
 
 

 

 
「いいものを作るには小さい会社のほうがいい」
  ─「町工場」としてのジブリ
 
 

 

 

 引用出典一覧/著者略年譜
 あとがき

 

  ■岩波新書にはこんな本もあります  
 
演出家の仕事 栗山民也 新赤版1105
ぼくのマンガ人生 手塚治虫 新赤版509
人生を肯定するもの、それが音楽 小室等 新赤版888
広告のヒロインたち 島森路子 新赤版594
映像とは何だろうか─テレビ制作者の挑戦 吉田直哉 新赤版842
 
 
 



Copyright 2009 Iwanami Shoten, Publishers. All rights reserved. 岩波書店