あれから70年、今その真相を明らかにする
あっという間に百万部を超えるベストセラーになった『1Q84』で、再び時の人になった村上春樹。彼が小説『ねじまき鳥クロニクル』の中でノモンハンのことを書いているのをご存知でしょうか。書いているのみならず、小説を書いた後に、戦闘の後がほとんどそのまま残っている「異様な光景」の現地を訪れています。
このような話は、村上春樹のノモンハンへの関心の高さをうかがわせるものですが、モンゴル学の泰斗、田中先生の今回の本は、モンゴルやロシアの最新の研究成果をふまえて、従来のノモンハン戦争の見方を徹底的に検証し、当時のソ連、モンゴル、日本、満洲国の関係がどのようなものであったかを新たな視点で描きだしたものです。
そこには、ソ連と汎モンゴル主義の問題をはじめ、興味ぶかい多くのテーマが表われています。ノモンハン戦争から七十年、その真相を明らかにする本の誕生です。
(新書編集部 平田賢一) |