人間を幸福にする経済システムの提案
スウェーデン語に「オムソーリ」という言葉があり、もともと「悲しみの分かち合い」という意味だそうです。本書は、「オムソーリ」すなわち「分かち合い」をキーワードにして、経済危機をはじめ、日本がいま直面している危機をどう克服するか、そのヴィジョンを示すものです。
構造改革を推進させてきた日本では、社会保障も大幅に削られ、自己責任の名のもとに、格差や貧困が広がっています。しかも、競争による成長を目指して構造改革を進めてきたはずなのに、経済も大幅に低迷し、他国との競争力も著しく衰退させています。
そうした日本において、他者の「痛み」を社会で引き受け、また一人の「幸せ」を社会の「幸せ」として「分かち合う」、そうした発想がいま必要だと本書は主張します。スウェーデンにおける積極的労働市場政策など、他国の政策、データなどと比較しながら、日本の閉塞状況の要因を探り、「分かち合い」による新しい経済システムを具体的に提案します。未来がより人間的なものになるために、いま何をすべきか。ぜひ多くの方に読んでいただければと思います。 |