編集部だより






 

低炭素経済への道
諸富 徹・浅岡美恵著
(新赤版1241)

 
 
 

 いま踏み出さなければ、後がない

 「これ以上のCO削減は経済発展の足かせになる」。そうした産業界の主張を受け入れるかぎり、日本経済に明日はない。本書は、従来思考にとらわれた産業界の現状肯定論を批判し、むしろ逆に、積極的な環境政策の実行こそが、経済の向上につながることを示します。日本が世界に向けて発信した目標「1990年比25%削減」の真価が問われる今日、その達成に向けて、何が必要なのかを考えさせてくれます。

(本書編集担当)
     
 

■著者紹介
諸富 徹(もろとみ・とおる)1968年大阪府生まれ。1998年京都大学大学院経済学研究科博士課程修了。現在、京都大学大学院経済学研究科教授。
著書―『思考のフロンティア 環境』 『ヒューマニティーズ 経済学』(岩波書店)、『環境税の理論と実際』(有斐閣)ほか。

浅岡美恵(あさおか・みえ)1947年徳島県生まれ。1970年京都大学法学部卒業、1972年弁護士登録。現在、弁護士(浅岡法律事務所)、NPO法人気候ネットワーク代表。
著書―『日本の情報公開法』(花伝社、共著)、『世界の地球温暖化対策―再生可能エネルギーと排出量取引』(学芸出版社、編著)ほか。

     
  ■目次   
   はじめに

 
 
第一章
排出削減が経済を向上させる  
 

1 二つの経済ビジョン
2 グリーン・イノベーションと「第三次産業革命」

 
第二章
地球規模での排出削減への挑戦  
 

1 COP15とは
2 「二℃目標」への挑戦
3 COP15の今後
4 気候変動が迫る国際連携

 
第三章
省エネ世界一の幻想からの脱却  
 

1 排出削減を回避する論理
2 排出削減の可能性と削減のための政策
3 経団連環境自主行動計画の検証
4 「試行排出量取引スキーム」の問題点

 
第四章
環境産業政策への転換  
 

1 低炭素化が生み出す新しい経済の姿
2 低炭素経済の基盤づくりとしての「インフラの造り替え」
3 「投資政策」としての環境政策
4 グリーン産業政策を

 

 参考文献

 

  ■岩波新書にはこんな本もあります  
 
グリーン資本主義―グローバル「危機」克服の条件 佐和隆光著 新赤版1221
自動車の社会的費用 宇沢弘文著 青版B-47
環境税とは何か 石 弘光著 新赤版600
キリマンジャロの雪が消えてゆく―アフリカ環境報告 石 弘之著 新赤版1208
イワシと気候変動―漁業の未来を考える
川崎 健著 新赤版1192
 
 
 



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