編集部だより






 

富士山 大自然への道案内
小山真人著
(新赤版1437)

 
 
 

 日本で初めてのロードサイド・ジオロジー

 アメリカの国立公園を巡っていると、しばしば、「ロードサイド・ジオロジー」というガイドブックを手にしている人たちに出会います。重要な見どころを車で移動しながら訪ね、その公園の自然や風景がどのようにして生まれたのかを地学的に解説した本です。「地学的」と言うと縁遠い感じに聞こえるかもしれませんが、あちらの国では地元の小さな本屋さんや公園のビジター・センターでごく普通に売られています。日本には観光ガイドや登山ガイドは沢山ありますが、残念ながら、そういうガイドブックはほとんどありません。その最初の本を、日本が世界に誇る富士山でつくってみようと考えてできたのが本書です。

(本書編集担当)
     
 

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(地図データ:© 2013 Google, Map IT, SK planet, ZENRIN)

     
 

■著者紹介
小山真人(こやま・まさと)1959年、静岡県浜松市生まれ。静岡大学理学部卒業、東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。専攻は、火山学、歴史地震学、地震・火山防災。
 著書に、『富士を知る』(集英社、編著)、『ヨーロッパ火山紀行』(ちくま新書)、『富士山大噴火が迫っている』(技術評論社)、『富士山噴火とハザードマップ』(古今書院)、『伊豆の大地の物語』(静岡新聞社)ほかがある。

     
  ■目次   
     
   カラー口絵14頁
 コース案内
 
 

 

 
 
序 章
富士山の基礎知識  
  1 富士山の生い立ち/ 2 火山の自然を探った人びと/ 3 富士の恵みと人びとの暮らし/ 4 もしも富士山が噴火したら/ コラム 東日本大震災と富士山
   
 
第1章
江戸幕府をゆるがした噴火─宝永噴火コース  
  1 宝永火口と宝永山/ 2 消えた森林/ 3 埋没した村々/ 4 噴火後もつづく災害
   
 
第2章
変わる麓のすがた─貞観噴火コース  
  1 貞観噴火の火口探索/ 2 青木ヶ原樹海/ 3 湖を埋めた溶岩/ 4 変わりゆく富士五湖/ コラム レーザー測量があばいた火山地形
   
 
第3章
土砂に埋もれた原野─東麓コース  
  1 雪代がつくった大峡谷とその周辺/ 2 地層が語る大地の歴史/ 3 2900年前に起きた富士山の大崩壊/ コラム ツインピークだった富士山
   
 
第4章
火の道、水の道─南東麓コース  
  1 南東山腹の小火山群/ 2 埋もれる愛鷹山/ 3 三島まで達した溶岩/ 4 三島の大地と湧水
   
 
第5章
崩れゆく富士山─西麓〜南西麓コース  
  1 大沢崩れを読み解く/ 2 水のカーテン/ 3 せめぎあう高原と峡谷/ 4 富士川に達した溶岩/ コラム 活断層と砂防工事が守る白糸の滝
   
 
第6章
相模国をおびやかした噴火─北麓コース  
  1 地下に埋もれた土台/ 2 山梨県側の小火山群/ 3 相模平野をめざした溶岩と熱泥流/ コラム 延暦噴火は東海道を埋めたか?
   
 
第7章
富士山頂─山頂登山コース  
 

1 登山道ぞいの見どころ/ 2 登山のリスク/ 3 富士山頂という異界/ 4 絶景に隠された意味

   
   あとがき  

  ■岩波新書にはこんな本もあります  
 
火山噴火─予知と減災を考える
鎌田浩毅 新赤版1094
四季の地球科学─日本列島の時空を歩く 尾池和夫 新赤版1379
山の自然学 小泉武栄 新赤版541
歴史のなかの大地動乱─奈良・平安の地震と天皇 保立道久 新赤版1381
日本列島の誕生 平 朝彦 新赤版148
 
 
 



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