科学

2007年3月号
(Vol.77 No.3)

目次

脳科学の知見から教育や子育への示唆を得ようとする試みは有意義な場合もあるが,誤解あるいは拡大解釈にもとづいている場合も多い. 子どもは,複雑で多様な自然および社会環境の中で育っていく存在である.したがって,子どもの心身を健やかに発達させるには,多種多様な脳機能を偏らずに十二分に発達させることが望ましいと思われる. 偏りのない全人的な教育への配慮が不可欠であろう.──津本忠治

 

  

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特集= 教育を変える脳科学

“臨界期”概念の成立,展開と誤解 津本忠治
養育と情動の発達─教育の脳科学の視点から 加藤忠史
赤ちゃんの脳はどのように発達するか 多賀厳太郎
言語理論と脳 萩原裕子
自閉性障害・アスペルガー障害の見方に誤りはないか 十一元三
発達障害の遺伝的要因はどこまでわかったか 桃井真里子
発達障害の環境要因─環境化学物質による遺伝子発現の異常 黒田洋一郎

[コラム]
  アタッチメント(愛着)の重要性 数井みゆき
  ストレスの生理指標 六反一仁
  LD・ADHDの現状 上野一彦
  テレビゲームが子どもに及ぼす影響 坂元章

巻頭エッセイ 学ぶ・創る・遊ぶ
  脳科学を基調とした教育へ 小泉英明

[座談会]“神経神話”が問いかけるもの─科学と社会の関係を考える
青野由利・金子武嗣・兼子将敏・川端裕人・坂井克之・長谷川一・松村京子 (司会・主催)入來篤史・北澤茂・佐倉統・本田 学

[座談会を終えて]
  神経科学者にできること 北澤 茂
  教育現場で「神経神話」がはびこる背景 松村京子
  対話と“その先”を求めて 佐倉 統

〈報告・解説〉
鳥インフルエンザ流行をどう捉えるか─ヒトへの影響と新型出現への警戒  岡部信彦
南海トラフ巨大地震震源域に展開する 海底ネットワーク 金田義行
超高層大気の謎の放電発光現象を追う ─全球・宇宙規模の電気回路との関係  福西 浩
生命科学の歴史的現在─渡辺格氏の謦咳に接して  田中智彦・廣野喜幸

科学通信
科学ニュース《緊急インタビュー》:インフルエンザ・パンデミックは“宿命”か  岡部信彦
科学の動向:英国Foresightプロジェクト参加記  加藤忠史

地球・環境・人間(第21回) 温暖化で野鳥がピンチ 石弘之

〈認知科学な〉日常(最終回) 子育て:「最高の体験」を生きるために 田中茂樹

石原純をたずねて(第9回) 幕間─生涯と業績を振り返る 西尾成子

Focus in the Dark(第5回) プリズムとレンズによる光の分散 伊知地国夫

大宇宙からのフォト・レター(第8回) 赤外線で見た天の川 野本陽代

ちびっこチンパンジー(第63回) 複数の物を同時に見る 松野 響

137億光年を奏でる素粒子の詩(第6回) 290km先に照準を合わせる 横山広美

文化としての科学の本(連載を終えて)  江沢 洋/科学と文化を結ぶ会

心にのこる1冊
宇井純著『公害の政治学─水俣病を追って』   原田正純

書評
鳴海風著『ラランデの星』  鈴木一義 評

50年前には/75年前には

脳科学と教育を考えるために

2006年『科学』総目次

次号予告/編集後記

 

 

 

 



 

 

 

 

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