日本版HOU(宇宙をこの手に計画)始まる


 本誌昨年9月号で紹介した(戎崎俊一:宇宙をこの手に―Hands-On Universe計画,科学,66, 591(1996))HOUの活動が日本でも本格的に始まった.去る7月25日,日本HOU協会による初のワークショップが開催され,日本各地から参加した17名が,HOU教師資格取得講義の前半過程を無事に修了した.

 HOUは,米カリフォルニアバークレイ校Carl PENNYPACKER博士の提案によって始まった科学教育プログラムで,実際のプロの研究者とほとんど同じ作業を通じて科学をする姿勢を学ぶものである.これは従来よくみられたテキスト上に造られたシナリオに沿って単に進めていくだけの授業とは違い,決まった答えのない,現実の研究そのものともいえ,これによって学生たちは本当の科学がいかに刺激的なものかを体感することとなる.これを日本に導入すべく設立されたのが日本HOU協会,JAHOUである.

 今回参加した17名は,南は九州鹿児島県,北は東北岩手県から,学校の先生,公開天文台の職員,大学の研究者,プラネタリウム職員,大学院生などであった.現職教員ばかりでないところに注目いただきたい.

 近年叫ばれる理科離れ問題を解決する可能性すら秘めた黒船HOUは,昨年からの有志の活動によってすでにテキストが日本語化され,それらを利用したHOU教育も各地の高校などですでに始まっている.

 いっそうの普及のためにはさらに大勢の人々の参加が必要である.JAHOUでは,関心のある人々のためにメイリングリストを運営しており,jahou@atlas.riken.go.jp宛に電子メイルを出すことで誰でも情報を受けられる(JAHOUホームページhttp://atlas.riken.go.jp/jahou )はこちら).


*無断転載を禁じます(岩波書店‘科学’編集部:kagaku@iwanami.co.jp).

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