出久根達郎先生は,古書店を営む傍ら,作家としてデビューし,1992年に『本のお口よごしですが』で講談社エッセイ賞,93年に『佃島ふたり書房』で直木賞を受賞されました.現在も,各紙誌にコラムやエッセイなどを多数寄稿しておられます.
本書は,旬の食べ物や愛用品の話,身の回りの出来事,つい笑ってしまう失敗談,古本屋修業の頃の思い出,迫りくる老いをめぐる話など,著者のほのぼのとした感覚が伝わってくる随筆集です.日々の暮らしのなかに小さな季節が転がっていることを感じ取れるでしょう.各章に『漱石全集』にまつわる思い出を付していただき,創業百年記念文芸の一冊として刊行いたします.どうぞご期待ください.