月に吠えるオオカミ

写真をめぐるエセー

世界の高峰や原生林,熱帯雨林など手つかずの自然の崇高な美しさを捉える写真家の思いと心に残る人々.

月に吠えるオオカミ
著者 水越 武
ジャンル 書籍 > 単行本 > 芸術
刊行日 2013/02/27
ISBN 9784000014076
Cコード 0070
体裁 四六 ・ 上製 ・ カバー ・ 144頁
在庫 品切れ
穂高やヒマラヤなど峻厳な世界の高峰,僅かに残る原生林,生命の宝庫である赤道直下の熱帯雨林,そして知床など生物多様性に富む北海道の手つかずの自然に対峙し,その崇高な美しさを撮り続ける写真家.過酷な撮影状況を,自然に寄り添いながら乗り越える写真家の思いと,心に残る人々の記憶を綴ったエセー集.写真23点掲載.

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穂高やヒマラヤなど峻厳な世界の高峰,僅かに残る原生林,生命の宝庫である赤道直下の熱帯雨林,そして知床など生物多様性に富む北海道の手つかずの自然に対峙し,その崇高な美しさを撮り続ける写真家.過酷な撮影状況を自然に寄り添いながら乗り越える写真家の思いと心に残る人々の記憶を綴ったエセー集.写真23点掲載.


「写真を始めて約半世紀,私は人がめったに訪れない地域を好んで歩いてきた.そこは厳しい自然が人間の活動を阻止していて,見捨てられていたような所だった.それだけに地球が誕生したままの汚れない豊かな自然が息づいていて,原始地球と向き合える大地でもあった.」(本書より)

「写真が芸術であろうがなかろうが,そんなことはまったく問題ではなかった.人の心を動かす力を持ったものであるならば,一枚,自分の理想とする写真ができたら命と代えてもいいと真剣に考え,山と取り組んでいた.」 (本書より)
遥か遠くへ
遥か遠くへ
月に吠えるオオカミ

穂高へ
あの頃のわたしの穂高
不可思議
回想・田淵行男――先生から学んだこと

地球を歩く
限界に生きる樹
地球最後の秘境ヌアバレ・ヌドキ
雪と氷の王国への旅
豊かな水と森紀行・屋久島
星野道夫の手紙

北国で暮らす
道東の自然とともに
威厳に満ちた崇高な世界――世界一美しかった北海道
カムイの森・阿寒

ラン巡礼
山でのランとの出会い――ラン巡礼一
キナバル山――ラン巡礼二
アマゾン河――ラン巡礼三
ギアナ高地――ラン巡礼四

地平線への夢――あとがきにかえて

初出一覧
水越 武
1938年,愛知県豊橋市に生まれる.東京農業大学林学科中退後,田淵行男氏に師事.その後,フリーの写真家としてヒマラヤ,日本の山岳・森林,北米・シベリアの森林,中南米・ボルネオ・アフリカの熱帯雨林,温暖化により後退する氷河など,一貫して地球全体をとりまく生態系をテーマとする.主な写真集として『水越武写真集 日本の原生林』(岩波書店,日本写真協会年度賞),『HIMALAYA』(講談社,講談社出版文化賞),『水越武写真集 森林列島』(岩波書店,第18回賞),『水越武写真集 熱帯雨林』(岩波書店),『水越武写真集 知床 残された原始』(岩波書店,芸術選奨文部科学大臣賞)などがある.

書評情報

日本カメラ 2013年9月号
faura 2013年6月号
山の本 No.84(2013年6月)
岳人 2013年6月号
週刊読書人 2013年5月3日号
山 第815号(2013年4月)
信濃毎日新聞(朝刊) 2013年4月7日
ヌプリ 第43号(2013年4月)
東日新聞 2013年3月28日
山書月報 No.602(2013年3月)
北海道新聞(朝刊) 2013年3月17日
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