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本書『数学史』は,人類の歴史が記録され始まった紀元前3000年頃から,現代=紀元後2000年頃までの5000年ほどの数学の歴史をたどったものである.いわゆる通史であるが,しかし,平板で網羅的な歴史を読者に提供しようとするものでは毛頭ない. 本書は,数学のような一見超越的存在のように見える学問をも,徹頭徹尾「歴史‐内‐存在」として位置づける視点によって支えられている.数学に秀でた者はしばしば時間を超絶した天才として見られる.アルキメデスしかり,ニュートンしかり,ガウスしかり.実は,数学史家としての私はこの見方を無碍には斥けない.ただ同時に,彼らが挑戦した問題とその問題を解決しようとした理論をも,歴史的コンテクストの中に位置づけようとするものである.しかし,それは,太史公的先駆者を畏敬する歴史学徒にとって,当然の観点である.
――本書「自序」より抜粋 |
| 佐々木力(ささき ちから) |
1947年生まれ.東北大学大学院理学研究科修了(数学専攻).プリンストン大学Ph.D.(歴史学専攻).現在,東京大学大学院総合文化研究科教授(数理科学研究科兼担). 主著:『科学革命の歴史構造』(全2巻)(岩波書店,講談社学術文庫),『近代学問理念の誕生』(岩波書店),『デカルトの数学思想』(東京大学出版会),『科学論入門』(岩波新書)ほか |
| 序論 どのような数学史なのか? |
| 第 I 部 古代の数学 |
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第一章 古代オリエント(中国を含む) |
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第二章 古代ギリシャ |
| 第II部 中世の数学――ユーラシア数学の展開 |
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第三章 古典期イスラーム世界 |
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第四章 中世ヨーロッパ |
| 第III部 近世ヨーロッパの数学 |
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第五章 17世紀の科学革命と近代数学の始原 |
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第六章 18世紀ヨーロッパ |
| 第IV部 近代数学の展開 |
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第七章 第二の科学革命と解析革命 |
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第八章 東アジアにおける近代西欧数学の受容 |
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第九章 20世紀数学の思想と社会史的次元 |
| 結論 数学文化の本性と未来 |
| 後記 |
| 書誌(欧文・アラビア語文献/日本語・中国語文献) |
| 索引(人名・事項) |
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