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グーグルによる書籍デジタル化がおおいに問題になったことは記憶に新しい.便利さを追究する反面,著作者や出版社などの知的財産権が侵害されることになれば大きな問題だ.
図書館も蔵書を拡充して利用者が便利になるのはよいが,その分,一般書店での購入が減って,結果的に著者や出版社の利益が損なわれるのはどうかといった議論が昔からある.
そして,冊子体の書籍はなくならないとはいえ,すでに制作段階から電子化されている書籍が,さらにその情報をデジタル化して提供しようという流れは当然の発想だろう.ゆえに,図書館がそうした電子化された情報を確保し,そのまま提供しようというのも時代の要請だ.はたして「電子図書館」は,上記のような知的財産権の問題をどうクリアするのか.
と,そんなシナリオを思い浮かべておられる方が多いかもしれない.ところが,著者の意図はそれに留まらない.留まらないどころか,知的財産権の問題はたしかに深刻だが,「電子図書館」が本来めざすべきは,そんな古典的な利用ではないのである.
本書の旧版は15年も前だが,いまだに著者の構想はほんの一部しか実現していない.ほんとうに実現するのは,さらにもう15年を必要とするのかもしれない.それくらい気宇壮大な構想なのである.まさに創造的だといえるだろう. |
| 長尾 真(ながお まこと) |
1936年生まれ,工学博士.専門は自然言語処理,画像処理,パターン認識,電子図書館.京都大学工学部電子工学科卒業,京都大学総長(第23代),独立行政法人情報通信研究機構理事長を経て,2007年4月から国立国会図書館長.そのほか,レジオン・ドヌール勲章,日本国際賞,文化功労者など受賞. 著書に,『知識と推論』(岩波講座ソフトウェア科学),『「わかる」とは何か』(岩波新書),ほか多数.共編著に,『岩波情報科学辞典』がある. |
| 新装版にあたって |
| 1.インターネット電子図書館 |
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電子メール社会 |
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インターネットのもつ機能 |
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情報の宝庫 |
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電子新聞 |
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情報インフラストラクチュア |
| 2.マルチメディア時代 |
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まんがの時代 |
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マルチメディアの本質 |
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メディアの変換と統合 |
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画像・映像・音 |
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マルチメディア電子教科書 |
| 3.図書館情報の組織化 |
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情報の網羅的収集 |
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図書館における情報の基本単位 |
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分類 |
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キーワード |
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キーワード間の関連性 |
| 4.図書の情報構造 |
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図書の種類と構造 |
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目次のもつ情報 |
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ハイパーテキスト |
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岩波情報科学辞典のハイパーテキスト |
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画像情報とその構造 |
| 5.マルチメディア電子図書館 |
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これまでの図書館との比較 |
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電子図書館の一つの姿 |
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種々の検索方式 |
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階層構造検索 |
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分散協調ネットワーク |
| 6.電子読書 |
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ポータブル電子読書機 |
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情報探索読書 |
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著作のための読書 |
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メディア変換読書 |
| 7.将来の姿と課題 |
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図書館の将来 |
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出版業 |
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知的所有権問題と情報倫理 |
| あとがき |
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| 新装版の読み方(岡本真) |
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