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ロジカルな思考を育てる数学問題集 (上)

モスクワ大学で百年以上続く数学サークルの経験が詰まった問題集.考えることを楽しみたい,中学生以上のあらゆる年代の人に.

ロジカルな思考を育てる数学問題集 (上)
著者 セルゲイ・ドリチェンコ , 坂井 公
ジャンル 書籍 > 自然科学書 > 数学
刊行日 2014/04/17
ISBN 9784000061926
Cコード 0041
体裁 B6 ・ 並製 ・ カバー ・ 232頁
在庫 品切れ
モスクワ大学で百年以上続く数学サークルの経験が詰まった問題集.サークルの運営には一流の数学者が携わり,小学校から高校までの数学に興味をもつ生徒が,普通の授業とはまったく違うスタイルで数学を学ぶ.目標は知識ではなく論理的な考え方を身につけること.考えることを楽しみたい,中学生以上のあらゆる年代の人に.


■編集部からのメッセージ
 昨年,岩波現代文庫として再刊され大変好評をいただいた『やわらかな思考を育てる数学問題集』(全3冊)の姉妹本の登場です.こんどの本もやはり,100年以上の伝統を誇るロシアの数学サークルの実践から生まれたものです.
 著者はまえがきで,数学サークルの目標を「特定のタイプの問題を探究したり,事実からくる多くの材料を覚えて使いこなすことではなく,生徒に数学に関心をもってもらい,数学は美しくて面白い学問だということを見せ,論理的に考えることを教え,解と解でないものを区別させること」であると書いています.その目標に合わせて注意深く選ばれたサークル各回の問題セット1年分と解答がこの本の主要部分です.
 中学生向けの数学サークルで使われた問題集ですから,極端に難しい問題はありません.中学生から大人まで,数学に関心のある人なら誰でも楽しめる問題ばかりです.
 まえがきや付録には,数学サークルの具体的な活動の様子や運営上のアドバイスが記されています.数学教育にたずさわる方々にもぜひ読んでいただきたいと願っています.


■原書
Sergey Dorichenko. A Moscow Math Circle: Week-by-week Problem Sets. MSRI-AMS, 2012.
■上巻
序文(タチアナ・シュービン)
まえがき
第0週~第15週と冬季コンテストの問題と解答

■下巻
第16週~第28週の問題と解答
数学の迷宮
2足す2は4より大きい,という話
付録 サンノゼの経験(タチアナ・シュービン)
謝辞
訳者あとがき
セルゲイ・ドリチェンコ(Sergey Dorichenko)
モスクワ第57学校,第179学校(いずれも数学学校)で20年以上にわたり数学教師として勤務.モスクワ大学のリトル・メクマット数学サークルをはじめ,いくつかの数学サークルの運営に長年携わっている.世界的にもトップレベルで多数の国から100以上の都市が参加する国際数学都市対抗トーナメントの審査委員長も務める.
また,ロシアで発行されている生徒・教師向けの物理・数学雑誌『クヴァント(Kvant)』の編集に携わり,2008年からは数学部門の責任者を務める.さらに,2012年1月に創刊された年少の生徒向けの科学雑誌『クヴァンティク(Kvantik)』の編集長でもある.
モスクワ大学(ロモノーソフモスクワ国立総合大学)機械・数学科卒業,大学院修了.

坂井 公(さかい こう)
筑波大学数理物質系准教授.1976年東京工業大学理学部情報科学科卒.理学博士.専門は,理論計算機科学.訳書にウィンクラー『とっておきの数学パズル(正・続)』(日本評論社),ポザマンティエ/レーマン『偏愛的数学Ⅰ, Ⅱ』(岩波書店)がある.
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