愛が実を結ぶとき

女と男と新たな命の進化生物学

子を産み,育てる営みにおいて「自然」とは何なのか.この永遠の謎に切り込む,トリビアだらけの大作.

愛が実を結ぶとき
著者 ロバート・マーティン , 森内 薫
ジャンル 書籍 > 単行本 > 生物学
書籍 > 自然科学書
刊行日 2015/07/24
ISBN 9784000063159
Cコード 0045
体裁 四六 ・ 364頁
在庫 品切れ
私たちヒトにも「発情期」はあるのか?妊娠しやすいのは,本当はいつなのか?男の乳首はなぜあるか?――一番身近な生き物なのに,ヒトの生殖はトリビアの宝庫だ.子を産み,育てる営みにおいて,「自然」とは何なのか.哺乳類の進化から生殖医療まで,広大な視野からこの永遠の謎に切り込む,著者渾身の力作.

参考文献(PDFファイル,0.4MB)

■編集部からのメッセージ

放たれた精子が卵子へ到達するのに,どれだけの時間がかかるのか.ヒトはそもそも浮気な性質のか,あるいは根っからの一夫一妻なのか.なぜ,ヒトの月経はめったやたらと重いのか――.
 われわれ自身がヒトという生き物であることをもっとも強く思い知らされるのが,性や生殖の場において,ではないでしょうか.スマホを自在にあやつるヒトも,一皮むいたらただのサル.命がつながる過程には相も変わらず生々しい営みがあり,しかもそこには今もなお,たくさんの謎が秘められています.
 本書は,そんな生々しさに正面から光を当てるものです.性交,受胎,出産に授乳.生殖にまつわるヒトのさまざまな性質が果たしてどこに由来するのか,霊長類やその他の哺乳類たちの例を挙げながら,じわじわと浮き彫りにしていきます.これが,とにかくめちゃくちゃにおもしろい.よくぞここまで集めたと思わせる古今東西の研究成果は,目からウロコの連続で,読者をまったく飽きさせません.
 原書のタイトルは"How We Do It: The Evolution and Future of Human Reproduction".検索してカバーをご覧いただければ,原書のつくり手の気合いのほどもわかるでしょう.この日本語版も,その雰囲気をうまく伝えられていればと思います.ただしくれぐれも,下品な本でも,エッチな本でもありませんので念のため.
はじめに
1 精子と卵子
2 性の周期,恋の季節
3 セックスから受胎まで
4 長い妊娠,苦しい出産
5 大きな脳の秘密
6 授乳の自然史
7 自然にそった育児とは
8 もてあそばれる生殖
謝辞
用語解説
参考書籍
付録 本書に登場する主な動物たち
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