現代生物科学入門 全10巻

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第1巻 ゲノム科学の基礎
DNA二重らせんの発見以来もっとも大きな出来事として,ヒトゲノムの解読があげられる.シリーズ全体のキーワードでもあるゲノムについて歴史的背景を概観しながら,細胞から個体まで現代生物科学の基本事項を解説.
【付録】バイオインフォマティクス理解のためのデータベース

序章 小原雄治
第1章 ゲノム科学への道――メンデルからワトソンのゲノムまで
吉川 寛(JT生命誌研究館)
第2章 ゲノムから細胞へ 伊藤隆司(東京大学)
第3章 ゲノムから個体へ――発生分化の基本 上野直人(基礎生物学研究所)
第4章 ゲノムの高度活用戦略――エピジェネティクス
佐々木裕之(国立遺伝学研究所)
第5章 ゲノムを読み解く――バイオインフォマティクス 中井謙太(東京大学)
第2巻 ゲノム科学の展開
ゲノムは生命進化の謎を解明し,かつ生物多様性の意味を解くキーでもある.
ここではヒト進化の系譜からヒト疾患や常在細菌叢までとゲノムとの関係を解説.今日の生物科学にとって必須であるELSI問題についても議論する.

序章 小原雄治
第1章 ゲノムの進化とヒトへの道
藤山秋佐夫(国立情報学研究所・国立遺伝学研究所)
第2章 ヒトゲノムの多様性と疾患
門脇 孝(東京大学)・安田和基(国際医療センター研究所)
第3章 微生物のゲノム科学 服部正平(東京大学)
第4章 ゲノム科学から見たRNA
水島-菅野純子(工学院大学)菅野純夫(東京大学)
第5章 ゲノムと社会・倫理 加藤和人(京都大学)



第3巻 構造機能生物学
生物の構造や機能を基本原理から説明しようとする研究が著しく進展している.細胞の形や構造はどのようにして作られるのか.増殖や細胞接着などを含め,生体内の情報伝達がどのように行なわれているのかを解説する.

序章 藤吉好則
第1章 核の構造機能生物学 中川敦史(大阪大学)
第2章 細胞運動のメカニズム
前田雄一郎(名古屋大学)・小田俊郎(理化学研究所)
第3章 細胞外マトリックスの構造生物学
嶋田一夫(東京大学)・西田紀貴(東京大学)
第4章 膜タンパク質構造機能生物学
藤吉好則(京都大学)・谷 一寿(京都大学)
第5章 時計制御構造生物学 加藤博章(京都大学)
第4巻 脳神経生物学
脳神経科学は生物学にとって一大分野であり,多くの未知の問題と科学としての奥深さを持つ.そして何よりも生物,とりわけ人間に人間らしさをもたらしている根源とは何かを問う.発生・認知から脳疾患までを解説.

序章 浅島 誠
第1章 遺伝子と経験が作る脳神経回路 岡本 仁(理化学研究所)
第2章 脳と記憶 井ノ口 馨(富山大学)
第3章 認知の脳内メカニズム――ヒトはどこが特別か 坂井克之(東京大学)
第4章 脳の病気 石浦章一(東京大学)
第5巻 免疫・感染生物学
免疫機構の解明,そして対となる感染機構の解明は医療分野に留まらず,生物そのものの理解にとって不可欠である.生物はなぜこのような機能をもつにいたったか.それはどんな意味をもつのか.最新の成果を踏まえ解説.

序章 小安重夫
第1章 ウイルスと感染 野本明男(東京大学)
第2章 細菌と感染 光山正雄(京都大学)
第3章 免疫システム 谷口 克(理化学研究所)
第4章 病原体と生体防御 小安重夫(慶應義塾大学)
第5章 免疫システムの由来と成り立ち 笠原正典(北海道大学)
第6巻 地球環境と保全生物学
さまざまな生物のゲノムが解読されるにつれ,生物多様性の保全の大切さが認識されつつある.森林・海洋の生態系はいまどのように変化しているのか.危機にさらされる環境の保全と,資源の持続管理の考え方について解説.

序章 鷲谷いづみ
第1章 保全生物学/保全生態学のルーツと発展 鷲谷いづみ(東京大学)
第2章 絶滅・侵入・適応と生態系変化の生物学 鷲谷いづみ(東京大学)
第3章 地球温暖化と生物多様性 椿 宜高(京都大学)
第4章 空間の保全生物学 夏原由博(京都大学)
第5章 生物資源の持続的管理 松田裕之(横浜国立大学)
第6章 生物多様性の保全と持続可能な利用――保全生態学からのアプローチ
鷲谷いづみ(東京大学)



第7巻 再生医療生物学
再生というとES細胞やiPS細胞が話題にのぼる昨今である.生物のもつ最も生物らしい現象である再生現象.その再生能力は生物共通のものなのか,違いはあるのか.その原理から再生医療の動向まで,基本事項を解説.

序章 浅島 誠
第1章 自然界にみる生物の再生能力と幹細胞システム
阿形清和(京都大学)・浅島 誠(東京大学)
第2章 幹細胞の基礎と応用 中内啓光(東京大学)
第3章 再プログラム化による多能性幹細胞の誘導 山中伸弥(京都大学)
第4章 再生医療の現状と応用 岡野栄之(慶応義塾大学)
第5章 組織工学 大和雅之(東京女子医科大学)
第8巻 システムバイオロジー
生物全体をシステムとして理解しようとするシステムバイオロジーが大きく発展している.しかし,その定義は一律ではない.代表的な考え方とその特徴をそれぞれの第一人者が基本からわかりやすく解説.

序章 浅島 誠
第1章 反応拡散系による位置情報の形成 近藤 滋(大阪大学)
第2章 生命システムの設計原理としてのロバストネス
北野宏明(ソニーコンピュータサイエンス研究所)
第3章 複雑系生物学――ゆらぎ,安定性,可塑性と適応,進化,発生
金子邦彦(東京大学)
第4章 生命現象の動的特性――生化学反応ネットワークの安定性と振動
黒田真也(東京大学)
第9巻 合成生物学
生命がいつどのように誕生したのかは永遠の謎であった.最近のゲノム科学の進展によって,人工アミノ酸や核酸が合成され,この永遠の課題も少しずつ解明されつつある.新たな展開を紹介し,生命観の変容についても解説.

序章 浅島 誠
第1章 生体高分子の進化工学
柳川弘志(慶應義塾大学)・土居信英(慶應義塾大学)
第2章 ゲノム構造の再編成 板谷光泰(慶応義塾大学)
第3章 生命らしさを分子システムで再構築する 菅原 正(東京大学)
第4章 表現型ゆらぎと適応・進化・共生への構成的アプローチ
四方哲也(大阪大学)
第5章 ナチュラルヒストリーに基づいた生命観 浅島 誠(東京大学)
第10巻 極限環境生物学
生物は,1000気圧を超える海底やpH0の強酸性の温泉など,われわれの想像を絶する極限環境でも生息している.この環境下で生きる生物にはどんな特徴があるのか.そこからまったく新しい生物科学が誕生しつつある.

序章 黒岩常祥
第1章 生命進化における極限環境 山岸明彦(東京薬科大学)
第2章 地下生物圏の自然誌 長沼 毅(広島大学)
第3章 深海環境生物圏 高見英人(海洋研究開発機構)
第4章 極域生物圏の自然誌 長沼 毅(広島大学)
第5章 宇宙環境生物学
山岸明彦(東京薬科大学)・馬場昭次(お茶の水女子大学)
・山下雅道(ISAS/JAXA)



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