岩波講座 哲学 全15巻


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編集委員からのメッセージ


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思考を元気にする探険と総合の試み――「考えること」の原点と現在と 岩波講座 哲学 全15巻
[編集委員]飯田 隆,伊藤邦武,井上達夫,川本隆史,熊野純彦,篠原資明,清水哲郎,末木文美士,中岡成文,中畑正志,野家啓一,村田純一



A5判・上製函入・平均272頁
刊行にあたって
 「哲学は死んだ」のでしょうか? ヒトを生かしていたあらゆる価値と規範が揺らいでいます.高くそびえると見えた文化の樹は,風雪の中でかしぎ,その根を露出しているようです.
 先端科学とテクノロジーの諸成果は,私たちの生活に深く浸透し,いま・ここに「生きてある」実感すら変容させようとしています.政治・経済のグローバル化は,皮肉にも地球規模の気候変動と連関して,運命共同体としての人類の未来を日程に上らせました.私たちを乗せた船は,いよいよ速度を上げながら,未知なる経験の波濤を越えて突き進んでゆきます.誰も降りることは許されない,その航海のゆくえを見とどけようとするまなざしは,どこに視点を定めればよいのでしょうか.
 「私たちとは誰か.私たちはどこから来て,どこへゆくのか」.ヒトの成り立ちと領分への問いが,いま改めてリアリティを増しています.多彩な顔をもつ,今日の知の営みの底にひそむものは,この根源的な問いにほかなりません.細分化し,全体の輪郭を見出しがたいほどに拡散した思想の現在をいかに描き取るべきでしょうか.ポストの時代と捉えるにせよ,再生への前夜と考えるにせよ,それはいずれ強い線で印づけられることになる,壮大な転換の境にあることはまぎれもないことと思われます.
 「考えること」の原点に立ち帰り,混沌とした風景に一つの展望を拓こうとする企て――蓄積されてきた思考の道具箱を再点検し,この時代と切り結ぶ新しい動向の意味を探りつつ,ありうべき総合の可能性に挑戦します.言葉と理性の臨界を探査し,合理と非合理,西洋と非西洋の対立軸を超える,新たな〈普遍〉への探険――思考を知られざる文脈のうちに置き直して,希望を語るために.
 前回の講座から世紀末の20年を隔てて,ふたたび日本の哲学界の総力を結集した21世紀の哲学講座.

予約募集 申込締切= 7月31日
本講座は予約出版です.予約お申し込みは締め切らせていただきました.


特色

●難易度について
高校生から熟年まで,幅広く読者層を想定したテーマ編成とスタイル.現代の標準となる哲学の風景を知りたいという期待と,さらに踏み込んだ思考の筋道を追いたいという欲求の両方に応えることを,編集方針の中心に据えた.

●執筆陣について
高校生から熟年まで,幅広く読者層を想定したテーマ編成とスタイル.現代の標準となる哲学の風景を知りたいという期待と,さらに踏み込んだ思考の筋道を追いたいという欲求の両方に応えることを,編集方針の中心に据えた.

●各巻の構成について
【展望】各巻の主題にかかわる,一見混沌とした思考の現在に,一つの個性的な見通しを開く.
【2部構成】テーマ群を,伝統と現代性,連続と断絶を軸として2層に分け,問題点の今日的な「ずれ」と二重性とを映し出す.
【探究(探求)】他の論考の倍の分量をあて,もつれた文脈を解きほぐし,掘り下げた議論を展開する場所とした.
【概念と方法】考えるための道具箱の再点検.応用の効く思考法を身につけるための用語解説.
【テクストからの展望】「哲学入門」から次のステップへ.考えるための基礎体力をつける,読書のヒント.



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