岩波講座 東アジア近現代通史 全10巻・別巻1

目次

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編集にあたって/編集委員からのメッセージ


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第1巻
東アジア世界の近代 19世紀
● 通史
川 島 真 
儒教的近代としての東アジアの「近世」
宮嶋博史(韓国・成鈞館大)
ロシアの東漸と東アジア
柳 澤 明(早稲田大)
イギリスの東漸と東アジア
小林隆夫(愛知学院大)
I 朝貢と条約
互市と朝貢
岩井茂樹(京都大)
属国/保護と自主
岡本隆司(京都府立大)
朝鮮中立化論と日清戦争
長谷川直子(津田塾大)
朝貢からの「離脱」
小泉順子(京都大)
II 近代という秩序・規範
明治維新とアジア
井上勝生(北海道大名誉教授)
運輸・通信革命と東南アジア植民化
早瀬晋三(大阪市立大)
清朝海関による検疫の制度化
飯 島 渉(青山学院大)
近代インドにおける学問と音楽芸術
井上貴子(大東文化大)
III 地域社会から見る変容過程
太平天国における不寛容
菊池秀明(国際基督教大)
沿岸商業都市と貿易様態の変容
村 上 衛(横浜国立大)
オランダによる植民地化とイスラーム
菅原由美(天理大)
シベリア・満洲開発とヒトの移動
左近幸村(日本学術振興会)
アメリカと太平洋/近代家族 恋愛結婚の理想と現実/近代日本の対アジア通商政策/台湾原住民社会と洋務/英緬戦争 結ばれなかった講和条約
福沢諭吉とアジア/全準/オールコック/ラーマ五世/ラッフルズ


第2巻
日露戦争と韓国併合 19世紀末-1900年代
● 通史
和田春樹 
東アジアの覇権と海軍力
相 澤 淳(防衛省防衛研究所)
ハルビンとダーリニー(大連)の歴史
ディビッド・ウルフ(北海道大)
イギリスのアジア政策
イアン・ニッシュ(ロンドン大名誉教授)
I 米露日の膨張とアジア
太平洋植民地の獲得とアメリカの「アジアへの道」
中 野 聡(一橋大)
日本の大陸戦略
朴 羊 信(韓国・翰林大学校)
危機に立つ大韓帝国
趙 景 達(千葉大)
帝国主義中国分割と「民衆」社会
佐藤公彦(東京外国語大)
II 日露戦争の現実と影響
敗戦主義工作と民族
稲葉千晴(名城大)
タイ華僑社会における中国ナショナリズムの起源
村嶋英治(早稲田大)
初期国民会議派とインド・ナショナリズム
長崎暢子(龍谷大)
旅順攻防戦論
成田龍一(日本女子大)
III 韓国併合の衝撃
日露戦争後の日本
櫻井良樹(麗澤大)
植民地戦争としての義兵戦争
慎 蒼 宇(都留文科大学)
日本の韓国併合
松田利彦(国際日本文化研究センター)
東南アジア植民地体制の完成
弘末雅士(立教大)
アジア人留学の流れ/日本の国家イメージ/東遊運動/東アジアの売春婦たち/黒龍会と一進会
幸徳秋水/近衛篤麿/セオドア・ローズヴェルト/レフ・トルストイ/高宗


第3巻
世界戦争と改造 1910年代
● 通史
趙 景 達 
ロシア革命とコミンテルン
石井規衛(東京大)
アジアにおける初期社会主義思想
鐙 屋 一(目白大)
第一次大戦の衝撃と帝国日本
山室信一(京都大)
I 改革と革命
光緒新政から辛亥革命へ
藤谷浩悦(東京女学館大)
チベットをめぐる国際関係と近代化の混迷
平 野 聡(東京大)
日本統治初期台湾における「理蕃政策」
李 文 良(台湾・国立台湾大)
辛亥革命と「アジア主義」
山田賢(千葉大)
II 第一次大戦とアジア
日英関係とインド問題
本田毅彦(帝京大)
第一次大戦下の東南アジア経済と日本
籠谷直人(京都大)
東南アジアにおける植民地エリートの形成
根 本 敬(上智大)
日本人の居留民社会
柳 沢 遊(慶應大)
III アジアのナショナリズム
武断政治と3.1独立運動
小川原宏幸(明治大)
日本の対華21カ条要求と五・四運動
村田雄二郎(東京大)
東南アジアにおけるナショナリズムの多様性
山本信人(慶應大)
インドの民族運動とガンディーの登場
内藤雅雄(専修大)
米騒動/世界戦争と終末思想/連省自治/初期アメリカ・メディアのアジア像/大韓民国臨時政府
柳宗悦と浅川巧/宮崎滔天/袁世凱と孫文/タン・マラカ/申采浩


第4巻
社会主義とナショナリズム 1920年代
● 通史
川 島 真 
ロシア革命とシベリア出兵
原 暉 之(北海道情報大)
ウィルソン主義とワシントン体制
高原秀介(京都産業大)
大正デモクラシー論
有 馬 学(九州大名誉教授)
I 知識人と社会主義・ナショナリズム・国際主義
東北アジアの白系ロシア人社会
中 嶋 毅(首都大学東京)
中ソのはざまで
中見立夫(東京外国語大)
中国国民党と共産党の成立と展開
嵯 峨 隆(静岡県立大)
近代と反近代の錯綜
平野健一郎(東京大名誉教授)
II 国際秩序変動とヴェルサイユ・ワシントン体制の批判的検討
アヘンと国際秩序
後藤春美(東京大)
ドイツと東アジア
工 藤 章(東京大)
1920年代の中ソ関係
唐 啓 華(台湾・国立政治大)
太平洋問題調査会(IPR)と1920年代
片桐庸夫(群馬県立女子大)
III 国民国家体制と植民地体制の変容
日本の植民地統治と官僚制
岡本真希子(台湾・国立成功大)
文化政治と協力体制
宮本正明(世界人権問題研究センター)
日本の東南アジア・南洋進出
安達宏昭(東北大)
第一次大戦後の金融危機と植民地銀行
波形昭一(獨協大)
日本の南洋群島統治/1924年排日移民法/東アジアの近代学術の連鎖/アジア都市文化の変容/東アジアのラジオ放送
石橋湛山/魯迅/デューイ/ファン・ボイ・チャウ/林献堂

第5巻
新秩序の模索 1930年代
● 通史
山室信一 
中華民国・中華ソビエト共和国・国民参政会
西村成雄(放送大)
植民地期朝鮮の女性
宋 連 玉(青山学院大)
コミンテルンとアジア
石川禎浩(京都大)栗原浩英(東京外国語大)
I 世界恐慌とアジアにおける国際関係
大恐慌による経済・通貨の構造変動
杉 原 薫(京都大)
台湾のアジア域内における貿易と移民
林 満 紅(台湾・中華民国国史館)
イスラーム世界における30年代
小林寧子(南山大)
アメリカの東アジア経済政策
大 石 恵(高崎経済大)
II 権力と抵抗――植民地統治の変容
台湾議会設置請願運動について
周 婉 窈(台湾・国立台湾大)
朝鮮の地域社会と民衆
板垣竜太(同志社大)
日中和平交渉と傀儡政権
劉 傑(早稲田大)
「民族協和」と「自治」
田中隆一(韓国・韓国学中央研究院)
III 構想と主体――文化と社会の地平から
ガンディー・ネルーの国民思想と宗教・女性
粟屋利江(東京外国語大)
在日朝鮮人社会の成立と展開
樋口雄一(高麗博物館)
フィリピン独立と国民文化の模索
内山史子(都留文科大)
タイの立憲革命と文化変容
玉田芳史(京都大)
魔都上海/西安事件と蒋介石・張学良/中国農村調査と家族・村落/満鉄論/排日教科書と歴史認識問題
溥儀・溥傑/鮎川義介と甘粕正彦/宇垣一成/エドガー・スノーとニム・ウェールズ/徳王


第6巻
アジア太平洋戦争と「大東亜共栄圏」
1935-1945年
● 通史
後藤乾一 
東アジアの総動員体制
久 保 亨(信州大)
華僑の民族主義と中国・日本
原 不二夫(南山大)
「大東亜共栄圏」と日本企業
小林英夫(早稲田大)
I 日中戦争と「大東亜戦争」
日中戦争から第二次大戦へ
松浦正孝(北海道大)
中国の抗日戦争と戦後構想
家近亮子(敬愛大)
資源外交と南進政策・南方軍政
山 崎 功(佐賀大)
アジア太平洋戦争期のベトナム
白石昌也(早稲田大)
II 大東亜共栄圏下のアジア
戦時下台湾における動員体制
蔡 慧 玉(台湾・中央研究院)
朝鮮における自主民化政策と総動員体制
庵逧由香(立命館大)
日本軍占領下東南アジアの社会経済変容
P.クラトスカ(シンガポール大)
捕虜と捕虜収容所
内海愛子(早稲田大)
III 戦時国際関係と戦後秩序
連合国の戦後アジア構想
加藤哲郎(早稲田大)
ソ連の戦後アジア構想
横手慎二(慶應大)
「独立」国という「桎梏」
河西晃祐(東北学院大)
原爆投下と戦後国際秩序
篠原初枝(早稲田大)
「南京虐殺論争」再論/朝鮮における第三の道/泰緬鉄道/南方特別留学生/「従軍慰安婦」
汪精衛/昭和天皇/マウントバッテン/ケソン/李光洙


第7巻
アジア諸戦争の時代 1945-1960年
● 通史
木畑洋一 
東アジアにおける冷戦
菅 英 輝(西南女学院大)
敗戦・引き揚から残留・賠償へ
浅野豊美(中京大)
アジアの共産主義革命とソ連
石 井 明(東京大名誉教授)
I 「大東亜共栄圏」の崩壊と脱植民地化
インドネシアの独立
後藤乾一(早稲田大)
解放と朝鮮民衆
李 景 (札幌大)
マラヤ非常事態
鈴木陽一(下関市立大)
在日朝鮮人の帰国と定住
小林知子(福岡教育大)
II アジア諸戦争と地域秩序の模索
フランスとインドシナ
平野千果子(武蔵大)
国共内戦と中国革命
中村元哉(津田塾大)
朝鮮戦争
和田春樹(東京大名誉教授)
バンドン会議
都丸潤子(早稲田大)
III アジアの中の戦後日本
日本の戦後改革
三宅明正(千葉大)
北方領土問題と平和条約交渉
原 貴美恵(ウォータールー大)
恩給と慰霊・追悼の社会史
南 相 九(韓国・東北亜歴史財団)
沖縄占領とアジア国際政治
我部政明(琉球大)
東京裁判/日華平和条約と賠償・請求権問題/日本共産党とコミンフォルム批判/チベット併合/台湾2.28事件
アウンサン/ランズデールとマグサイサイ/スカルノ/金日成と李承晩/ネルー


第8巻
ベトナム戦争の時代 1960-1975年
● 通史
中 野 聡 
アメリカニゼーション
安田常雄(国立歴史民俗博物館)
開発体制論
末 廣 昭(東京大)
反戦運動・学生運動・市民運動の時代
道場親信(和光大)
I 冷戦と東アジア
中ソ対立
牛 軍(中国・北京大)
日韓基本条約
吉澤文寿(新潟情報大)
インドネシア9.30事件と社会暴力
倉沢愛子(慶應大)
アジアにおけるイギリス帝国の終焉
木畑洋一(成城大)
II ベトナム戦争の時代とアジア
中国の社会主義と文化大革命
国分良成(慶應大)
日本の高度成長と沖縄返還
戸邊秀明(東京経済大)
朴正熙政権と韓国現代史
木宮正史(東京大)
北朝鮮の社会主義
李 鍾 (韓国・世宗研究所)
III 「ベトナム後」に向けて
ニクソンと田中,ふたつの訪中
青山瑠妙(早稲田大)
ASEANの出発
佐藤考一(桜美林大)
フィリピンの基地ナショナリズムと戒厳令体制
伊藤裕子(亜細亜大)
オーストラリアのアジアへの接近
藤川隆男(大阪大)
金嬉老事件/ベトナム戦争と日本/韓国におけるベトナム戦争の記憶/水俣病/印パ紛争とバングラデシュの独立
周恩来/リー・クアン・ユー/林彪/屋良朝苗/市川房枝

第9巻
経済発展と民主革命 1975-1990年
● 通史
和田春樹 
日本経済と成長のアジア
吉野文雄(拓殖大)
日本の地域構想とアジア外交
佐 藤 晋(二松学舎大)
米中・ソ連の対決とアジアの地域戦争
毛里和子(早稲田大名誉教授)
I 民主化と革命
韓国民主革命
石坂浩一(立教大)
「中華民国台湾化」の展開
若林正丈(早稲田大)
ビルマの民主化運動と弾圧
伊野憲治(北九州市立大)
改革開放と天安門事件
加茂具樹(慶應大)
II 市場化と開発体制
1980年代の韓国経済と財閥
鄭 章 淵(駒澤大)
マレーシアの民族政策とルック・イースト政策
金子芳樹(獨協大)
中国社会主義市場経済への道
加藤弘之(神戸大)
ドイモイ路線の起源と展開
古田元夫(東京大)
III 冷戦の解体とソ連社会主義の終焉
ソ連のアフガン侵攻
李 雄 賢(韓国・高麗大)
北朝鮮―危機からの脱出をもとめて
平岩俊司(静岡県立大)
ゴルバチョフの東アジア政策
長谷川 毅(カリフォルニア大)
「戦後総決算」と「内なる国際化」
初瀬龍平(京都女子大)
アジアの民主化とキリスト教会/ソ連ペレストロイカとモンゴル/インドネシア軍による東ティモール併合/南 シナ海の領有権問題/カンボジア和平
紅衛兵/スハルト/蒋経国/キム・ジハ/コラソン・アキノ


第10巻
和解と協力の未来へ 1990年以降
● 通史
編集委員一同 
アメリカの世界戦略とアジア
中 野 聡(一橋大)
アジア域内の労働移動
奥島美夏(神田外国語大)
環境時代の到来とそのゆくえ
中尾正義(人間文化研究機構)
I 経済成長から経済危機へ
中国・経済成長の政治経済学
梶 谷 懐(神戸大)
インドの経済成長
絵所秀紀(法政大)
アジア経済危機とその後のASEAN・東アジア
清水一史(九州大)
アジアにおける企業連関と生産分業
川上桃子(アジア経済研究所)
II アジアの政治動揺
六者会談の展開
倉田秀也(防衛大)
中台における軍事・政治関係
松田康博(東京大)
スハルト体制の崩壊とインドネシア政治の変容
川村晃一(アジア経済研究所)
タイ―揺れる民主主義とナショナリズム
浅見靖仁(一橋大)
III 共同体構想の課題と展望
東アジア共同体構想の変遷
大庭三枝(東京理科大)
日本の中のアジア
田 中 宏(一橋大名誉教授)
アジアの市民社会と国際関係
首藤もと子(筑波大)
グローバル文化ガバナンスを越える対話的な公共空間
岩渕功一(早稲田大)
宗教原理主義/アジアの領土問題/印パ核実験問題/上海協力機構/チベット問題
金大中/小泉純一郎/プーチン/グスマオ/李鶴来


別巻
アジア研究の来歴と展望
私のアジア研究(インタビュー)
池端雪浦(フィリピン近現代史)/石澤良昭(東南アジア史)/入 江 昭(アメリカ外交史)/姜 在 彦(朝鮮政治思想史)/田中克彦(言語学,モンゴル研究)/中村平治(インド史)/西 川 潤(開発経済学)/野村浩一(中国近現代政治思想史)/宮田節子(朝鮮近現代史)/森崎和江(詩人・作家)
アジア研究のフロンティア
生活・環境
《人口史》
斎 藤 修(一橋大)
《女性史/ジェンダー史》
落合恵美子(京都大)
《疫病・衛生史》
脇村孝平(大阪市立大)
《建築史》
谷川竜一(東京大)
科学・技術
《科学史・植民地科学》
加藤茂生(早稲田大)
《鉄道・交通史》
松 浦 章(関西大)やまだあつし(名古屋市立大)
社会・文化
《キリスト教と社会》
李 省 展(恵泉女学園大)
《植民地教育史》
金 富 子(東京外国語大)
《歌謡史》
貴志俊彦(京都大)
《メディア史》
土屋礼子(早稲田大)


各巻の構成

各巻とも,通史/通空間論題/個別史・地域史の3部だての16論文と,10のトピックコラム,人物コラムから構成する.別巻にはアジア研究の泰斗10人へのインタビュー「私のアジア研究」と,10のテーマからアジアを通時的に捉える「アジア研究のフロンティア」を収録する.
通史
対象とする時代の東アジアの全体像を描く.年表付き
通空間論題
それぞれの時代性を特徴づける,越境的・連鎖的・共時的な3つのテーマを設定し,さまざまな事例を盛り込み東アジアの共通体験を浮かび上がらせる.
個別史・地域史
先行研究・基礎資料をふまえながら,時代を画した事象・諸地域の実態に即して3部構成12のテーマについて論じる.
トピックコラム
時代を鋭く反映した事件・出来事の5つを精選.
人物コラム
時代精神を体現し,活躍した5人をとりあげる.




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