岩波講座 計算科学 全6巻・別巻1

全巻構成/編者略歴/本講座の特色

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岩波講座 計算科学 全6巻・別巻1

計算科学
■ 編集にあたって

科学において計算は,一つの哲学とダイナミズムをもち,実験,理論に並ぶ第三の柱として確立した.本講座では,21世紀の基盤科学である計算科学をはじめて体系化し,今後を展望する.そもそも計算とは何か.計算という概念の背景にある思想や哲学,また計算機の歴史的変遷を踏まえつつ,諸科学における計算の役割や課題を明らかにする.これから計算科学を学ぶ入門者にも,実際に運用する実務者にも,計算科学の最先端の姿と新しい方法論の可能性を味わっていただきたい.




■ 編者紹介

宇川 彰(筑波大学副学長・理事)
専門は計算素粒子物理学.スパコン開発にも携わり,計算科学と計算機科学を融合した学際領域の発展に努力.

押山 淳(東京大学大学院工学系研究科教授)
専門は物性科学.スパコンを活用した第一原理計算により,ナノ材料の物性解明とデザインの最先端を開拓.

小柳義夫(神戸大学大学院システム情報学研究科特命教授)
素粒子物理のためのスパコン活用から専用計算機の開発にも関わる.スパコン開発とともに計算科学の産業利用の促進に尽力.

杉原正顯(東京大学大学院情報理工学系研究科教授)
専門は数値計算の基本アルゴリズムの研究.社会現象を含む様々な現象のモデル化・シミュレーションに興味をもつ.

住 明正(東京大学サステイナビリティ学連携研究機構教授)
専門は気象学,気候力学で,気候変動シミュレーションの研究に従事.現在は,新しい課題として,サステイナビリティ学の樹立に努力中.

中村春木(大阪大学蛋白質研究所教授)
専門は生物物理.特に蛋白質計算科学および蛋白質情報科学という生物,化学,物理,情報科学の学際領域の発展に努力.


■ 本講座の特色

◆宇宙科学,物質科学,生命科学,地球科学,さらには社会科学のそれぞれの分野において,計算科学がどのような役割を果たし,不可欠の哲学や方法論となっているのかを,具体例を通して見ていく.

◆基本原理を現実に適用した場合の自然の振る舞いとは?「説明のための計算」によって,自然現象をより深く理解できる.

◆気象観測,社会・経済統計のように膨大なデータが蓄積される一方で,そこから仕組みや因果関係を同定するのが難しい場合に必須となる「解析のための計算」の原理を示す.

◆初期宇宙,生命誕生,地球内部のように観測や実験が不可能な場合における「予測のための計算」により,過去や未来を推し量る.

◆別巻では,計算の象徴であり,かつ計算科学の基盤としてのスーパーコンピュータのしくみや原理を理解する.





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