計算と地球環境〈岩波講座 計算科学5〉


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編集部だより
著者からのメッセージ

 われわれの住む地球の環境を基本的な物理法則に基づき理解しようという試みは,自然現象の種類が膨大なことやその相互作用の複雑さのために,きわめて困難と感じられていた.しかしながら近年の計算機の性能の発達と,計算機を使ったさまざまな技法の発展は,「地球環境の理解」を大きく進歩させていると言ってよい.
 人間活動による温暖化を中心とする地球環境の変動は社会的に大きな問題である.また頻発する自然災害を予測し,対策を講じることも,社会的には重要な問題である.要するに,科学は,国民の「安全・安心」に大きな責任を持っていることになる.地球を理解するということは,こうした現実の諸問題に密接に取り組むことを可能にする.本書を手に取られた読者のみなさんが,この分野にさらなる発展を付け加えてくれることを願っている.
――「はじめに」より


著者紹介

住 明正(すみ あきまさ)
東京大学サステイナビリティ学連携研究機構教授

露木 義(つゆき ただし)
気象庁気象研究所予報研究部長

河宮未知生(かわみや みちお)
(独)海洋研究開発機構・地球環境変動領域上席研究員

木本昌秀(きもと まさひで)
東京大学大気海洋研究所気候システム研究系教授


目 次

はじめに
第1章 数値計算をめぐる諸問題
1 地球の理解における計算の役割
2 数値モデルの階層性
3 気候モデルおよび大規模計算が地球環境の理解に果たした意義と役割
第2章 データ統合のプラットフォーム
1 データ同化とは?
2 アンサンブル・カルマンフィルタ
3 4次元変分法
4 天気予報のためのデータ同化
5 今後の展望
第3章 地球環境の理解
1 地球システムモデルとは
2 物質循環,とくに炭素循環
3 大気化学とエアロゾル
4 中程度の複雑さの地球システムモデル(EMICs)
5 地球システムモデルの今後の発展
第4章 予測の科学
1 数値天気予報
2 長期予報
3 地球温暖化のシミュレーション
4 予測可能性と不確実性の定量化
5 おわりに

付録 数値モデルの数値計算法
1 空間分布の離散化
2 時間積分
参考文献
索 引




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