スーパーコンピュータ〈岩波講座 計算科学・別巻〉


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編集部だより
著者からのメッセージ

 計算科学はコンピュータ・シミュレーションや大規模データ解析を主要な手法とする研究分野であり,科学全体にかかわる横断的かつ総合的な科学である.シミュレーションでは,多数の要素からなる多自由度系の「運動」をコンピュータで追跡することにより,系のマクロな振る舞いを再現・理解・予言することができる.非線形多自由度系は,要素の運動方程式からは予想もできなかった振る舞いを示すことも少なくない.また,基礎理論が未解明のまま蓄積された大量のデータをコンピュータによって解析することにより,新しい構造や関係を明らかにすることができる.
 このような研究には大規模な計算が不可欠であり,計算科学はコンピュータの発展とともに大きな成長を遂げてきた.科学技術計算を主要目的とする大規模コンピュータを,特にスーパーコンピュータと呼ぶ.(中略)
 この別巻では,計算科学の主要な道具であるコンピュータ・システムについて,その基本原理を解説するとともに,最新の技術動向についてわかりやすく解説する.
――「はじめに」より


著者紹介

小柳義夫(おやなぎ よしお)
神戸大学大学院システム情報学研究科特命教授

中村 宏(なかむら ひろし)
東京大学大学院情報理工学系研究科教授

佐藤三久(さとう みつひさ)
筑波大学システム情報系教授

松岡 聡(まつおか さとし)
東京工業大学大学院情報理工学研究科教授


目 次

はじめに
第1章 コンピュータの基本原理
1 データの表現と計算誤差
2 フォン・ノイマン型コンピュータ
3 オペレーティング・システム
4 仮想記憶
5 キャッシュメモリ
6 メモリ階層と局所性
7 演算順序(高速化手法)
8 並列処理
9 並列処理性能評価指標
10 エクサフロップスに向けて
第2章 スーパーコンピュータの高速化手法
1 性能指標
2 メモリシステム
3 複数CPUによる並列処理
4 低消費電力化設計
第3章 スーパーコンピュータをどう活用するか
1 何をプログラミングするのか
2 並列化と並列プログラミングの基本
3 並列プログラミング言語
第4章 スパコンの進化とエクサフロップスに向けた今後の課題
1 スパコンの性能向上とその歴史
2 エクサへの道と技術的な「壁」
3 第1の壁:スケーリングの壁
4 第2の壁:消費電力の増大
5 第3の壁:信頼性の壁
6 第4の壁:プログラミングの壁
7 第5の壁:I/Oの壁
8 おわりに:エクサへの道

参考文献
索 引




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