安心の経済学

ライフサイクルのリスクにどう対処するか

病気,失業,老後,災害など,さまざまなリスクが人生にはつきまとう.誰が安心を与えることができるのか.

安心の経済学
著者 橘木 俊詔
ジャンル 書籍 > 単行本 > 経済
刊行日 2002/03/14
ISBN 9784000220071
Cコード 0033
体裁 B6 ・ 上製 ・ カバー ・ 304頁
在庫 品切れ
日本社会は多種多様のリスクにさらされていて,人々は不安を感じている.人はいかなる年齢においても,思いがけない事態に遭遇する.教育,病気,失業,老後,災害など,さまざまなリスクや不幸が人生につきまとう.こうした世の中において,社会がどのような制度を用意すれば,人は安心感のある生活を送ることができるのか.

■著者からのメッセージ

不確実性が高まっている.人間は生まれてから死ぬまで,不確実に発生する様々な事象に遭遇する.いわばリスクの多い時代にわれわれは生きている.喜びを感じることもあるが,悲しみに遭うことのほうが多いし,深刻度も高い.わが国における身近な大惨事は阪神大震災である.ごく最近ではアメリカのニューヨークやワシントンにおけるテロ事件がある.双方とも数千人の死亡者が発生した.こんな大事件のみならず,個人には小さな出来事がよく発生する.これらの人生上で起きる様々な重要な事象を系統的に分析し,対策を考えるのが本書の目的である.いわば安心ある生活を送るためにどうしたらよいか,が主要な論点である.
 人生上でどのように思いがけないこと,あるいは意図的な事象に遭遇するかといえば,結婚,子供の誕生と子育て,教育,就職,解雇,失業,離婚,火災,交通事故,地震,労働からの引退(すなわち老後),病気,寝たきり,死亡など様々な経験がある.…
 すべての人が遭遇するのは,人生の最終点である死亡である.さらに,勤労している人もいつかは遭遇する事象として労働市場からの引退があり,年金や老後のために用意された金融資産を用いて生活する.ところで年老いた人には寝たきりになるリスクもあり,誰がどのような介護をするのか,という問題も重要である.

書評情報

週刊東洋経済 2002年6月8日号
週刊エコノミスト 2002年5月28日号
日本経済研究センター会報 2002年5月1日/2002年5月15日号
日本経済新聞(朝刊) 2002年4月14日
読売新聞(朝刊) 2002年4月7日
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