ドキュメント 憲法を獲得する人びと

憲法とは「守る」ものではなく,「獲得する」ものだ! たたかう人びとの姿を鮮やかに描く感動作.

ドキュメント 憲法を獲得する人びと
著者 田中 伸尚
ジャンル 書籍 > 単行本 > 評論・エッセイ
刊行日 2002/04/24
ISBN 9784000227247
Cコード 0095
体裁 四六 ・ 上製 ・ カバー ・ 288頁
在庫 品切れ
戦争放棄,政教分離,思想・良心の自由…次々に空洞化させられてきた日本国憲法.現実とかけ離れた場所で,いま机上の改憲論も花盛りだ.憲法とは「守る」ものではなく,「獲得する」もの…日本の北で南で,憲法を心の支えに,日々たたかいつづける人々の姿を鮮やかに描く感動作.

■著者からのメッセージ

田中伸尚
 憲法が,日ごとに痩せ細り,ズタズタにされ,霞んでいくようにさえ見える.しかし,どっこい,憲法は私たちの社会に根を下ろし,太くなっている.本書に登場している人びとの生き方が,そのことを語っている.彼らは,憲法を額に納めて「護憲」などとは言わない.憲法は護る対象でも,評論するものでもないから.生活の中でさまざまな権力に異議申し立てを続けることによってこの人びとは,憲法の中身を「獲得」し,豊かにしているのだ.それが周囲に波動を起こし,伝わっていく.彼らは,私やあなたの隣人である.しかもそうした人びとは,どんどん増えている.私たちが,半歩前に出れば,「改憲」という不埒な試みは結局のところ不成功に終るにちがいない.本書は,そんな勇気と希望をくれる「花束」である.
〈たなか のぶまさ:ノンフィクション・ライター〉
まえがき
毎月2日は基地の前で  渡辺ひろ子さん
私は裁判官になりたい  神坂直樹さん
教員として,母として  永井悦子さん
「神主の娘」の意見陳述  大村和子さん
遺族が求めた合祀取り下げ  菅原龍憲さん
揺れる心で「アイヌ宣言」  多原良子さん
在日だけど,日本社会の一員だから  徐翠珍さん
死刑囚養母の不安と勇気  益永スミコさん
朝鮮人被爆者の遺骨にきく  故岡 正治さん
自治体の「平和力」こそが武器  新倉裕史さん
沖縄に基地があるかぎり  中村文子さん
「開かずの扉」を開けるまで  加島 宏さん
 あとがき

書評情報

ひろばユニオン 2002年12月号
女性ニューズ 2002年8月10日号
本の花束 2002年7月号
朝日新聞(夕刊)〔大阪〕 2002年5月17日
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