ジャパンクールと江戸文化
いま世界を席捲しているジャパンクールの強さの原点は「江戸文化」ではないか.その可能性を探求する.
いま世界を席捲しているジャパンクールの強さの原点とはなんだろうか.ジャパンクールというコンテンツの作られ方やビジネスの背景は,実は「江戸文化」にあるのではないか.「江戸文化」をジャパンクールの視点から捉えなおし,それがいまもなお変化と創造を続ける状況を多面的に分析し,新たな可能性を浮き彫りにしてゆく.
■著者からのメッセージ
本書では,このように現代社会に似たありさまが江戸時代中・後期の世相,風俗にいかにみられたかを考察し,その様相を今日と比較することによって,今日の社会における江戸現象の文化的意味と,それらがデジタル化され,新たなジャパンクールとして世界に発信されていく近未来を見通したい.
(本文より
■編集部からのメッセージ
アニメやマンガなど世界を席捲するジャパンクールの強さの原点とはなんだろうか.実はジャパンクールというコンテンツの作られ方や背景には「江戸文化」があるのではないか.社会が成熟したとき,少子化と情報化が進み,人々はさまざまな遊びや芸事のマニアとなり,ネットワークを広げる.それはまさに江戸時代に起こっていたことなのである.本書はその「江戸文化」をジャパンクールの視点から捉えなおし,それがいまもなお変化と創造を続ける存在として,多面的に分析し,その可能性を浮き彫りにしてゆく.
【編集部 岩永泰造】
■著者からのメッセージ
本書では,このように現代社会に似たありさまが江戸時代中・後期の世相,風俗にいかにみられたかを考察し,その様相を今日と比較することによって,今日の社会における江戸現象の文化的意味と,それらがデジタル化され,新たなジャパンクールとして世界に発信されていく近未来を見通したい.
(本文より
■編集部からのメッセージ
アニメやマンガなど世界を席捲するジャパンクールの強さの原点とはなんだろうか.実はジャパンクールというコンテンツの作られ方や背景には「江戸文化」があるのではないか.社会が成熟したとき,少子化と情報化が進み,人々はさまざまな遊びや芸事のマニアとなり,ネットワークを広げる.それはまさに江戸時代に起こっていたことなのである.本書はその「江戸文化」をジャパンクールの視点から捉えなおし,それがいまもなお変化と創造を続ける存在として,多面的に分析し,その可能性を浮き彫りにしてゆく.
【編集部 岩永泰造】
口上
第1章 ジャパンクールからみえる江戸文化
1 モザイク状に広がる日本文化―パリのジャパンクール
2 変貌するファン層
3 「伝統文化」のニューウェーブ
4 江戸人のクールな生き方
5 江戸時代をフィールドワークする
第2章 コミュニティを再生する江戸文化
1 「こんぴら歌舞伎」は全国から
2 歌舞伎によるまちづくり
3 祇園祭の変容
4 「伝統」の発明
第3章 ジャパンクールとしての江戸文化
1 「開国」していた江戸,「鎖国」している現代
2 江戸文化のデジタル化
3 「モノづくり」から「モノ語りづくり」へ
4 玉三郎のデジタル感覚
5 デジタル歌舞伎へ
第4章 江戸文化の「モエ」の構造
1 「情報化」「成熟化」「多様化」が「江戸」を呼ぶ
2 江戸のメディア文化
3 「数奇者」というオタクのネットワーク
4 「武士道」なんか知らない―マンガとしての「忠臣蔵」
5 エンターテインメントとしてのテクノロジー
6 アニミズムからアニメへ―キャラクターの錬金術
7 鎖国のクニのグローバリズム
8 江戸人の美意識―ワビ・サビ・イキ・モエ
第5章 京都・大坂・名古屋のコンテンツ戦略
1 上方の文化ビジネス戦略
2 京都商法としての家元制・本家制
3 大坂商家のフィランソロピー
4 元気な名古屋の存在理由
第6章 江戸という近未来
1 江戸は「管理社会」か「大衆社会」か
2 クールな江戸町民にとっての幸福―西鶴の教えるネット社会の罠
3 「江戸文化」をデジタル・コンテンツに
主要参考文献
あとがき
第1章 ジャパンクールからみえる江戸文化
1 モザイク状に広がる日本文化―パリのジャパンクール
2 変貌するファン層
3 「伝統文化」のニューウェーブ
4 江戸人のクールな生き方
5 江戸時代をフィールドワークする
第2章 コミュニティを再生する江戸文化
1 「こんぴら歌舞伎」は全国から
2 歌舞伎によるまちづくり
3 祇園祭の変容
4 「伝統」の発明
第3章 ジャパンクールとしての江戸文化
1 「開国」していた江戸,「鎖国」している現代
2 江戸文化のデジタル化
3 「モノづくり」から「モノ語りづくり」へ
4 玉三郎のデジタル感覚
5 デジタル歌舞伎へ
第4章 江戸文化の「モエ」の構造
1 「情報化」「成熟化」「多様化」が「江戸」を呼ぶ
2 江戸のメディア文化
3 「数奇者」というオタクのネットワーク
4 「武士道」なんか知らない―マンガとしての「忠臣蔵」
5 エンターテインメントとしてのテクノロジー
6 アニミズムからアニメへ―キャラクターの錬金術
7 鎖国のクニのグローバリズム
8 江戸人の美意識―ワビ・サビ・イキ・モエ
第5章 京都・大坂・名古屋のコンテンツ戦略
1 上方の文化ビジネス戦略
2 京都商法としての家元制・本家制
3 大坂商家のフィランソロピー
4 元気な名古屋の存在理由
第6章 江戸という近未来
1 江戸は「管理社会」か「大衆社会」か
2 クールな江戸町民にとっての幸福―西鶴の教えるネット社会の罠
3 「江戸文化」をデジタル・コンテンツに
主要参考文献
あとがき
奥野 卓司(おくの たくじ)
1950年(昭和25年)京都市生まれ.関西学院大学大学院社会学研究科教授.学術博士.情報人類学・メディア産業論専攻.京都工芸繊維大学大学院修了.米国イリノイ大学人類学部客員准教授,甲南大学文学部教授などをへて,1997年から現職.2005年から同大学情報メディア教育センター長を兼任.現在,ヒトと動物の関係学会副会長,(社)私立大学情報教育協会理事.著書に『日本発イット革命―アジアに広がるジャパン・クール』(岩波書店),『第三の社会』(岩波書店),『人間・動物・機械―テクノアニミズム』(角川新書)など.訳書に『ビル・ゲイツ』(翔泳社),『ジェスチュア』(ちくま学芸文庫)などがある.
1950年(昭和25年)京都市生まれ.関西学院大学大学院社会学研究科教授.学術博士.情報人類学・メディア産業論専攻.京都工芸繊維大学大学院修了.米国イリノイ大学人類学部客員准教授,甲南大学文学部教授などをへて,1997年から現職.2005年から同大学情報メディア教育センター長を兼任.現在,ヒトと動物の関係学会副会長,(社)私立大学情報教育協会理事.著書に『日本発イット革命―アジアに広がるジャパン・クール』(岩波書店),『第三の社会』(岩波書店),『人間・動物・機械―テクノアニミズム』(角川新書)など.訳書に『ビル・ゲイツ』(翔泳社),『ジェスチュア』(ちくま学芸文庫)などがある.
書評情報
美術手帖 2008年1月号
毎日新聞(朝刊) 2007年12月9日
日経広告研究所報 2007年12月号
大阪人 2007年11月号
SFマガジン 2007年10月号
聖教新聞 2007年9月26日
読売新聞(朝刊) 2007年9月16日
信濃毎日新聞(朝刊) 2007年9月9日
MOKU 2007年9月号
読売新聞(夕刊) 2007年8月16日
神戸新聞(朝刊) 2007年8月12日
京都新聞(朝刊) 2007年8月12日
毎日新聞(朝刊) 2007年8月5日
日本経済新聞(朝刊) 2007年7月22日
毎日新聞(朝刊) 2007年12月9日
日経広告研究所報 2007年12月号
大阪人 2007年11月号
SFマガジン 2007年10月号
聖教新聞 2007年9月26日
読売新聞(朝刊) 2007年9月16日
信濃毎日新聞(朝刊) 2007年9月9日
MOKU 2007年9月号
読売新聞(夕刊) 2007年8月16日
神戸新聞(朝刊) 2007年8月12日
京都新聞(朝刊) 2007年8月12日
毎日新聞(朝刊) 2007年8月5日
日本経済新聞(朝刊) 2007年7月22日