貧困待ったなし!
とっちらかりの10年間
派遣村以降,相談の激増が招いた危機はどう乗り越えられたか.〈もやい〉の軌跡から浮かび上がる日本社会の姿.
著者 | 自立生活サポートセンター・もやい 編 |
---|---|
ジャンル | 書籍 > 単行本 > 社会 |
刊行日 | 2012/03/15 |
ISBN | 9784000245159 |
Cコード | 0036 |
体裁 | 四六 ・ 並製 ・ 198頁 |
在庫 | 品切れ |
ホームレスへの連帯保証人提供から始まった〈もやい〉は,常に貧困問題の最前線に立ち,活動を広げてきた.だが派遣村以後,相談の激増がもたらした組織存続の危機を,彼らはどう乗り越えたか.メンバーが率直に語る活動の軌跡からは,貧困問題の現実,社会保障制度の矛盾,そしてこの10年の日本社会の姿が浮かび上がる.
■著者からのメッセージ
自立生活サポートセンター・もやい
うてつあきこ
2011年5月に設立10周年を迎えた〈もやい〉は,貧困問題に取り組むNPOである.
最初は小さな活動だったが,いつしか,報道などを通じて「貧困問題といえば〈もやい〉」と言われるくらい,名前が知られるようになり,やがて全国からひっきりなしに相談の電話が舞い込むようになった.
私たちがその都度,様々に広げてきた活動は,生活困窮者の人々が,そして,なによりも自分たちが必要とした活動であった.何かを作り出そうと思う前にまず問題が目の前にドンと置かれた.「場当たり的」「節操がない」と言われればそれまでだが,活動の広がりはそれらと向き合い,その都度格闘した結果である.
本書には,貧困問題に待ったなしで取り組んできた私たちの活動の詳細や,そこから見えてきた日本社会の姿,社会保障制度の問題点などを率直に記した.また,活動における試行錯誤や葛藤,悩みなど,私たちの等身大の姿もありのままに綴った.本書が,貧困問題に新たな関心を持っていただくためのきっかけとなること,そして,社会活動に興味をもつ方々の一助となることを願っている.
■著者からのメッセージ
自立生活サポートセンター・もやい
うてつあきこ
2011年5月に設立10周年を迎えた〈もやい〉は,貧困問題に取り組むNPOである.
最初は小さな活動だったが,いつしか,報道などを通じて「貧困問題といえば〈もやい〉」と言われるくらい,名前が知られるようになり,やがて全国からひっきりなしに相談の電話が舞い込むようになった.
私たちがその都度,様々に広げてきた活動は,生活困窮者の人々が,そして,なによりも自分たちが必要とした活動であった.何かを作り出そうと思う前にまず問題が目の前にドンと置かれた.「場当たり的」「節操がない」と言われればそれまでだが,活動の広がりはそれらと向き合い,その都度格闘した結果である.
本書には,貧困問題に待ったなしで取り組んできた私たちの活動の詳細や,そこから見えてきた日本社会の姿,社会保障制度の問題点などを率直に記した.また,活動における試行錯誤や葛藤,悩みなど,私たちの等身大の姿もありのままに綴った.本書が,貧困問題に新たな関心を持っていただくためのきっかけとなること,そして,社会活動に興味をもつ方々の一助となることを願っている.
はじめに――〈もやい〉というプリズム うてつあきこ
I 前史から派遣村まで
第1章 ホームレスの連帯保証人になる 稲葉 剛
――〈もやい〉設立までと,その後
コラム 初期の〈もやい〉(野田博也)
第2章 居場所を作る――人間関係の結び直し うてつあきこ
コラム 「こもれびコーヒー」の現在(小林美穂子)
コラム サロンの当事者スタッフとして(小野寺猛)
第3章 「グリーンネックレス」――女性のための居場所 山口かおり
コラム 〈もやい〉に関わって(木村香都)
第4章 生活相談の変遷――当事者スタッフの視点から 冨樫匡孝
コラム 〈もやい〉に来てからが第二の人生(田中修一)
外から見た〈もやい〉 1
報道人にとっての“学校” 水島宏明
II 派遣村
インタビュー
〈もやい〉と社会――派遣村の経験を中心に 湯浅 誠
III 派遣村以降
第5章 野戦病院化と綻びるつながり 冨樫匡孝 pdf
――リーマン・ショックと派遣村
コラム 生活相談の「当事者」スタッフとして(碓氷和洋)
第6章 腹を割って話し合う――有給化,ジェンダー問題 うてつあきこ
コラム 「アパートに入ろう教室」の活動から(大関輝一)
第7章 お墓を作り,被災地に出向く 稲葉 剛
――ジレンマを抱えながら
コラム アパート入居者のアフターフォロー(小幡邦暁)
コラム 震災から見えてくる支援の本質(池座 剛)
外から見た〈もやい〉 2
多様な人たちがともにいる場所に 丹羽雅代
おわりに――新たな「とっちらかり」に向かって 稲葉 剛
付 録
保証人提供データから見えるもの(小幡邦暁)
生活相談データから見えるもの(丸山里美)
マンガ 〈もやい〉の一日――ある生活相談の火曜日(森生文乃)
用語解説
〈もやい〉関連年表
カバー装画,扉イラスト,章扉写真=山﨑まどか
I 前史から派遣村まで
第1章 ホームレスの連帯保証人になる 稲葉 剛
――〈もやい〉設立までと,その後
コラム 初期の〈もやい〉(野田博也)
第2章 居場所を作る――人間関係の結び直し うてつあきこ
コラム 「こもれびコーヒー」の現在(小林美穂子)
コラム サロンの当事者スタッフとして(小野寺猛)
第3章 「グリーンネックレス」――女性のための居場所 山口かおり
コラム 〈もやい〉に関わって(木村香都)
第4章 生活相談の変遷――当事者スタッフの視点から 冨樫匡孝
コラム 〈もやい〉に来てからが第二の人生(田中修一)
外から見た〈もやい〉 1
報道人にとっての“学校” 水島宏明
II 派遣村
インタビュー
〈もやい〉と社会――派遣村の経験を中心に 湯浅 誠
III 派遣村以降
第5章 野戦病院化と綻びるつながり 冨樫匡孝 pdf
――リーマン・ショックと派遣村
コラム 生活相談の「当事者」スタッフとして(碓氷和洋)
第6章 腹を割って話し合う――有給化,ジェンダー問題 うてつあきこ
コラム 「アパートに入ろう教室」の活動から(大関輝一)
第7章 お墓を作り,被災地に出向く 稲葉 剛
――ジレンマを抱えながら
コラム アパート入居者のアフターフォロー(小幡邦暁)
コラム 震災から見えてくる支援の本質(池座 剛)
外から見た〈もやい〉 2
多様な人たちがともにいる場所に 丹羽雅代
おわりに――新たな「とっちらかり」に向かって 稲葉 剛
付 録
保証人提供データから見えるもの(小幡邦暁)
生活相談データから見えるもの(丸山里美)
マンガ 〈もやい〉の一日――ある生活相談の火曜日(森生文乃)
用語解説
〈もやい〉関連年表
カバー装画,扉イラスト,章扉写真=山﨑まどか
自立生活サポートセンター・もやい
東京都内の路上生活者支援団体のメンバーが中心となり,2001年に設立.生活困窮者の多くが「経済的貧困」と同時に「人間関係の貧困」に直面していることに着目し,その二つの貧困を社会的に解決していくことを活動理念に掲げている.路上・施設・病院など広い意味でのホームレス状態にある人がアパートに入る際に連帯保証人を提供する入居支援事業,幅広い生活困窮者の相談に応じて制度利用のサポートなどを行なう生活相談・支援事業,生活が安定した後の孤立化を防止するための交流事業の三つの事業を中心に活動を展開している.2004年以降,東京・飯田橋の一軒家を改装した「こもれび荘」を活動拠点にしている.
2003年よりNPO法人.代表者:稲葉剛(理事長).
[連絡先]
〒162-0814東京都新宿区新小川町8-20 こもれび荘
TEL: 03-3266-5744(火12~18時,金11~17時)
FAX: 03-3266-5748
URL: http://www.moyai.net/
Mail: info@moyai.net
東京都内の路上生活者支援団体のメンバーが中心となり,2001年に設立.生活困窮者の多くが「経済的貧困」と同時に「人間関係の貧困」に直面していることに着目し,その二つの貧困を社会的に解決していくことを活動理念に掲げている.路上・施設・病院など広い意味でのホームレス状態にある人がアパートに入る際に連帯保証人を提供する入居支援事業,幅広い生活困窮者の相談に応じて制度利用のサポートなどを行なう生活相談・支援事業,生活が安定した後の孤立化を防止するための交流事業の三つの事業を中心に活動を展開している.2004年以降,東京・飯田橋の一軒家を改装した「こもれび荘」を活動拠点にしている.
2003年よりNPO法人.代表者:稲葉剛(理事長).
[連絡先]
〒162-0814東京都新宿区新小川町8-20 こもれび荘
TEL: 03-3266-5744(火12~18時,金11~17時)
FAX: 03-3266-5748
URL: http://www.moyai.net/
Mail: info@moyai.net
書評情報
ビッグイシュー 202号(2012年11月1日)
We 178号(2012年6-7月号)
週刊読書人 2012年5月18日号
信濃毎日新聞(朝刊) 2012年5月13日
静岡新聞(朝刊) 2012年5月13日
朝日新聞(朝刊) 2012年5月6日
中国新聞(朝刊) 2012年5月6日
中日新聞(朝刊) 2012年5月2日
京都新聞(朝刊) 2012年4月29日
山口新聞 2012年4月15日
We 178号(2012年6-7月号)
週刊読書人 2012年5月18日号
信濃毎日新聞(朝刊) 2012年5月13日
静岡新聞(朝刊) 2012年5月13日
朝日新聞(朝刊) 2012年5月6日
中国新聞(朝刊) 2012年5月6日
中日新聞(朝刊) 2012年5月2日
京都新聞(朝刊) 2012年4月29日
山口新聞 2012年4月15日