検証 福島原発事故・記者会見

東電・政府は何を隠したのか

どのように彼らは情報を隠し,事故を過小評価し,誤った説明を繰り返したのか.そして,その責任はどこにあるのか.

検証 福島原発事故・記者会見
著者 日隅 一雄 , 木野 龍逸
ジャンル 書籍 > 単行本 > 社会
刊行日 2012/01/20
ISBN 9784000246699
Cコード 0036
体裁 B6 ・ 並製 ・ 214頁
在庫 品切れ
どのように彼らは情報を隠し,深刻な事故を過小評価し,誤った説明を繰り返してきたのか.そして,その責任はどこにあるのか.事故後,記者会見に出席し続けた著者が,膨大なメモと新たな取材をもとに,正面から検証に挑む.マスメディアはなぜ発表ジャーナリズムに堕し,“大本営発表”を許したのか,そのあり方も厳しく問う.


■著者からのメッセージ
 2011年3月中旬,最初に東京電力本店の1階にある記者会見室に足を運んだとき,座るところもなく,周囲の記者の邪魔にならないように,わずか30センチ四方の隙間に立ち尽くしていました.それから連日の記者会見に通いつめ,すでに9カ月.福島第一原発事故関連のニュースは徐々に減り,12月には野田政権が事故の収束宣言を出しました.
 しかし,放射能汚染問題に解決の糸口は見えず,福島県はもちろん,福島県外の状況にも大きな変化は見えません.福島第一原発事故後に東電,政府がどのように情報を発表してきたのか.本書でこれまでの経緯を振り返ることで,現状を正面から見るためのきっかけになればと願っています.
日隅一雄
木野龍逸
はじめに
1 メルトダウン
2 SPEEDI
3 「想定外」
4 プルトニウム
5 作業員の被曝
6 汚染水,海へ
7 工程表
8 フリージャーナリスト排除
9 低線量被曝
10 何を守ろうとしたのか
おわりに

トピックス
(1) 原発のしくみ
(2) 東電の説明者たち
(3) 「大本営発表」
(4) おがくずと入浴剤
(5) 要望書をめぐる嘘
(6) 黒塗りのマニュアル
日隅一雄(ひずみ かずお)
1963年生まれ.京都大学法学部卒業後,産経新聞社入社.退社後,弁護士登録.NHK番組改変事件,沖縄密約開示請求事件などの弁護団に参加.インターネット市民メディア『News for the People in Japan』(NPJ)編集長.
著書――『マスコミはなぜ「マスゴミ」と呼ばれるのか』(現代人文社),『審議会革命――英国の公職任命コミッショナー制度に学ぶ』(編訳,現代書館)
木野龍逸(きの りゅういち)
1966年生まれ.日本大学経済学部卒.編集プロダクションに所属後,オーストラリアの邦人向けフリーペーパー,アウトドア雑誌の編集部などを経て,フリーランスのライター兼カメラマンとして活動.主に車の環境問題,次世代車,エネルギー問題,経済と環境の関係などについて,国内,欧米,アジアで取材を行う.
著書――『ハイブリッド』(文春新書)

書評情報

The Japan Times 2013年6月26日
朝日新聞(夕刊) 2012年12月13日
朝日新聞(夕刊) 2012年6月30日
The Japan Times 2012年4月20日
通販生活 2012年夏号
朝日新聞(朝刊) 2012年3月4日
原子力資料情報室通信 第453号(2012年3月)
図書新聞 2012年2月18日号
東京新聞(朝刊) 2012年2月5日
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