飼い喰い

三匹の豚とわたし

自分で三匹の豚を育て,屠畜し,食べました――.現代の大規模養豚の本質に迫る,前人未踏の体験ルポ.

飼い喰い
著者 内澤 旬子
ジャンル 書籍 > 単行本 > 社会
刊行日 2012/02/22
ISBN 9784000258364
Cコード 0036
体裁 四六 ・ 上製 ・ 314頁
在庫 品切れ
自分で豚を飼って,つぶして,食べてみたい――.世界各地の屠畜現場を取材してきた著者が抱いた,どうしても「肉になる前」が知りたいという欲望.廃屋を借りて豚小屋建設,受精から立ち会った三匹を育て,食べる会を開くまで,「軒先豚飼い」を通じて現代の大規模養豚,畜産の本質に迫る,前人未踏の体験ルポ.


■著者からのメッセージ
 2007年に『世界屠畜紀行』という本を書きました.十数年間,牛や豚が肉となるところを見続け,彼らの「生前」の姿を知りたくなり,豚を自分で飼うことを思い付きました.
 『飼い喰い』は,養豚が盛んな千葉県旭市にひとりで家を借り,豚小屋を作り,品種の違う三匹の子豚を貰い名付け,半年かけて育て上げ,屠畜し,食べるまでの,養豚体験ルポルタージュです.畜産の基本は,動物をかわいがって育て,殺して食べる.これに尽きます.三匹との愛と葛藤と労働の日々に加え,現代の大規模畜産での豚の受精,出産から食卓にあがるまでの流れも,併せて取材しています.豚肉を食べるすべての方々に,読んでいただきたいです.イラストもたくさんついてます.よろしくお願いします.
内澤旬子
はじめに なぜ私は自ら豚を飼い,屠畜し,食べるに至ったか

見切り発車
三種の豚
システム化された交配・人工授精
分娩の現場で
いざ廃墟の住人に
豚舎建設
お迎え前夜
そして豚がやって来た
日々是養豚
脱 走
餌の話
豚の呪い
豚と疾病
増量と逡巡と
やっぱり,おまえを,喰べよう.
屠畜場へ
何もかもがバラバラに
畜産は儲かるのか
三頭の味
震災が

あとがき
内澤旬子(うちざわ じゅんこ)
イラストルポライター.1967年生まれ.國學院大學卒業.日本各地,海外諸国へ出かけ,製本,印刷,建築,屠畜など,さまざまなジャンルを取材し,精密な画力を生かしたイラストルポに定評がある.著書に『世界屠畜紀行』『センセイの書斎』『おやじがき』『身体のいいなり』(2011年度講談社エッセイ賞受賞)など.

書評情報

河北新報 2018年3月11日
山梨日日新聞 2018年3月11日
愛媛新聞 2018年3月4日
信濃毎日新聞 2018年2月18日
ファームビズ 2016年1月22日掲載
信濃毎日新聞(朝刊) 2012年12月23日
オレンジページ 2012年6月17日号
ダ・ヴィンチ 2012年6月号
ミセス 2012年6月号
BOOK CLUB KAI Newsletter Vol.86(2012年夏)
望星 2012年6月号
熊本日日新聞(朝刊) 2012年5月27日
北海道新聞(朝刊) 2012年5月13日
東京新聞(朝刊) 2012年5月6日
日本経済新聞(夕刊) 2012年5月2日
文藝春秋 2012年5月号
芸術新潮 2012年5月号
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