戦士の休息

三船敏郎から『アベンジャーズ』まで,超一流野球人が古今東西の映画を語り尽くした痛快エッセイ.

戦士の休息
著者 落合 博満
ジャンル 書籍 > 単行本 > 評論・エッセイ
刊行日 2013/08/28
ISBN 9784000259125
Cコード 0095
体裁 四六 ・ 上製 ・ 252頁
定価 1,650円
在庫 在庫あり
超一流野球人は,筋金入りの映画ファンだった! 三船敏郎から『アベンジャーズ』まで「最高の娯楽」である映画を語り尽くした痛快エッセイ.スターとは? プロフェッショナルとは? 温かくも深い「休息」の言葉に人間・落合博満の真の魅力が浮かび上がる.ジブリ『熱風』誌の人気連載に新たな一章を加え,山田洋次氏との「監督対談」を収録!


■読者の皆様へ
 「なぜ落合が映画を語るの?」
 多くの方がそう思うだろう.実は高校時代,野球部の先輩からの鉄拳制裁に嫌気がさした私は,授業や練習をサボって映画館に入り浸っていた.その頃から,映画鑑賞は私にとってホッとできる唯一の時間であり,それで道を踏み外さなかったことを考えれば,映画は私にとって“人生の恩人”とも言える存在なのである.
 そんな私が,スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーと出会ったのをきっかけに,本書を執筆することになった.はじめは門外漢なりに,気楽に書けばいいだろうと考えていたのだが,新作の試写会に足を運んだり,映画関係者と対話する機会をいただいたりするうちに,野球と同様に“真剣勝負”になってきた.
 映画もプロ野球も国民的娯楽の代表格だが,どちらも娯楽の多様化とともに課題を見据え,将来像を模索する時代になっている.プロ野球界で生きてきた経験を踏まえ,また,半世紀にわたる筋金入りの映画ファンとして,自分なりに映画の素晴らしさをまとめたつもりだ.読者の方には,スクリーンに向かう時のように,楽しみながら読んでいただければ幸いである.
1.カッコいいとは,こういうことさ.
――ジョン・ウェインと三船敏郎

2.同じ映画を何度も観てきた.
――オードリー・ヘップバーン

3.ここ一番では,納得するまで時間を使え.
――『コクリコ坂から』

4.ナンバーワンであり,オンリーワン.
――チャーリー・チャップリン

5.「オールスター」を考える.
――『アベンジャーズ』

6.スウェーデンとハリウッドを観比べる.
――「ミレニアム」シリーズ

7.偉大なるマンネリズムについて.
――「男はつらいよ」,「007」シリーズ

8.野球の映画は興味ない.
――『がんばれ! ベアーズ』,『プリティ・リーグ』

9.私の中には三船敏郎がいるのだろうか.
――『用心棒』,『椿三十郎』

10. 戦争映画について書くのは難しい.
――『史上最大の作戦』,『私は貝になりたい』,『ハート・ロッカー』

11. 故(ふる)きを温(たず)ねて新しきを知れ.
――「宮廷女官チャングムの誓い」ほか韓国時代劇ドラマ

12. 私の映画ベスト10

13. 半世紀にわたる筋金入りのファンとして,最近の日本映画を観た.
――『手紙』,『阪急電車 片道15分の奇跡』,『ディア・ドクター』,『八日目の蝉』

14. 特別対談 山田洋次×落合博満
落合博満(おちあい ひろみつ)
1953年,秋田県生まれ.元プロ野球選手・監督.79年にロッテオリオンズに入団,98年の引退までに三冠王を3度獲得など数々の偉業を残す.引退後は野球解説者・指導者として活動し,2004年より中日ドラゴンズ監督に就任.07年にはチームを53年ぶりに日本一に導き,11年には球団史上初の2年連続リーグ優勝を達成.同年,「野球殿堂」入りを果たした.著作に『野球人』(ベースボール・マガジン社),『采配』(ダイヤモンド社)など.

書評情報

産経新聞 2015年10月23日
しんぶん赤旗 2013年11月3日
週刊現代 2013年10月26日号
東京新聞(夕刊) 2013年10月22日
NEWSポストセブン 2013年10月13日掲載
埼玉新聞 2013年10月13日
東京新聞(夕刊) 2013年10月7日
サンデー毎日 2013年10月6日号
読売新聞(朝刊) 2013年10月6日
朝日新聞(朝刊) 2013年10月6日
信濃毎日新聞(朝刊) 2013年10月6日
南日本新聞 2013年10月6日
京都新聞(朝刊) 2013年10月6日

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