日本史史料 古代


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日本史史料(全5巻)一覧




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編集部だより
木簡・金石文など多様な史料でたどる古代通史 倭人の登場から古代国家の終焉まで

内容紹介

 近年,日本史研究は飛躍的な発展を遂げている.戦後早くから求められていたアジア史・世界史の中に日本史の展開を位置づけるという課題,民衆の立場から日本史像の見直しを徹底し,明治以来形成されてきた国家中心の歴史像を克服するという課題なども急速に具体化され,深められるようになった.アジア太平洋戦争・戦後改革が広い視野から見直されたり,生活文化史・女性史・社会史など民衆史の諸側面が多角的に追究されたりしているのもそのあらわれである.
 そうした状況の中で,どの時代についても,新たな問題関心に基づいて設定されたテーマへの多様な接近方法が工夫され,基本史料の読み直しとともに,これまで史料としての価値をほとんど与えられていなかった類いのさまざまの文字・非文字史料が積極的に掘りおこされ,活用されるようになった.それにともなって,史料論・史料学的基礎研究も本格的に進められるようになった.
 歴史学研究会は,日本史研究のこのような新しい段階への到達を確認し,一九九三年六月の委員会において,『日本史史料』の編纂・刊行の方針を決定し,その内部に企画小委員会を設置した.研究の新しい水準を具体的にあとづける基本的な史料集が,広く利用しやすい形で提供されることは歴史教育にとって欠かせないものであり,さらに一般の人びとの日本史理解の深化・歴史意識の研磨のためにも重要であると考えたのである.それはたしかに,戦後一貫して,歴史学研究と歴史教育の相関関係を重視し,教育と学問の分離という方向を強く批判してきた歴史学研究会の仕事にふさわしいものといえるであろう.
(中略)
 『日本史史料』はこのような経過で世に送られることとなった.この上は,本史料集が歴史教育や一般の方々の歴史学習の場で少しでも多く利用され,広い人びとの自分の目,自分の頭による主体的な日本史認識に役立つことができることを願うものである.

(本文「はしがき」より)


編集者からのメッセージ

 日本の歴史について,私たちは何らかのイメージを持っているのが普通です.学校で教わったことに由来する場合もあれば,漫画やテレビ・ドラマ,あるいは小説に由来する場合もあるでしょう.いずれにせよ誰かが作りあげたイメージを,いつのまにか自分のなかに滑り込ませているのです.ところが,教科書でもなく漫画でもなく大河ドラマでもない,史料を直接読むことが与えてくれる喜びは,実はそういう既成のイメージがみるみる壊れていくという快感なのではないでしょうか.
 自分の目で史料を読むと,そこにはいつも,意味のよくわからない箇所があります.史料を読むということは,そういう分からなさとにらめっこしたり,やりすごしたり,また戻ってきたりすることなのだと思います.そうやって分からなさにこだわりぬくこと,これがお仕着せの歴史から私たちを解放する,いちばんの近道だと思います.誰かが描いた歴史像を楽しむこともいいですが,この日本史史料を揃えて,史料に直接ぶつかる醍醐味を味わってみてはいかがでしょうか.


著者紹介〈責任編集〉

石上 英一(いしがみ・えいいち)
1946年生れ.東京大学史料編纂所教授.日本古代史料学,古代荘園研究,古奄美諸島社会史を研究課題とする.主な著書に『日本古代史料学』(東京大学出版会,1997年)など.新日本古典文学大系『続日本紀』の校訂,『岩波日本史辞典』の編集を行なう.


目次第一章〜第五章をクリックすると詳細がご覧いただけます。

序章 古代史史料について

第一章 古代王権の成立

第二章 律令国家

第三章 律令国家の展開

第四章 摂関政治体制の確立

第五章 古代国家の終焉と中世社会の胎動



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