鹿野政直思想史論集 1
大正デモクラシー・民間学
その崩壊過程に光をあてた論考と,「民間学」についての論考とを合わせ,著者の大正デモクラシー研究を集成する.
第1次世界大戦下の好景気の陰で,人びとの救済への願望は,いかにしてデモクラシーに対する敵意へと転回していったのか.その崩壊への内的要因に光をあてた一連の論考と,この時期の文化のありようを考える視座として打ち立てられた「民間学」についての論考とを合わせ,著者の大正デモクラシー研究を集成する.
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「近代」を問いつづけて 鹿野政直
わたくしにとって「近代」とは何だろう.その問いに発して,精神と秩序の軋みあいを追ってきた.「希望」としての近代を胸中に出発したが,高度経済成長期を経るなかで,「制度」としての近代という視野が開けていった.
日本の近代は,わたくしたちをどのように嵌めこんでしまったのだろう.大正デモクラシー・民間学・女性史・沖縄史・心身史・歴史意識など,まま現代史にも踏み込む分野が,それを問いつづけるための主題として浮上した.
今回,そうした主題をめぐる作業の結果をまとめ,ご批判を仰ぐこととした.その過程で出会った個性たちの,「希望」の回復に向けての思索の数々は,いまもわたくしを引きつけて離さない.
■全巻構成
第1巻 大正デモクラシー・民間学
第2巻 女性 負荷されることの違和
第3巻 沖縄 I 占領下を生きる
第4巻 沖縄II 滅却に抗して
第5巻 鋳なおされる心身
第6巻 個性のふるまい
第7巻 歴史意識と歴史学
■特色)
◆ 原則として1970年以降に執筆された著作・論文・評論などから,著者みずからが精選し,テーマ別に編成した.
◆ 本文中には,原著刊行後あるいは初出後に起きた事態や明らかになった事実を,必要と認める範囲で,「追記」として示した.
◆ 各巻の冒頭に,その巻の構成と編集意図を伝える「まえがき」を付し,巻末には当該巻のテーマについて,現時点での著者の問題意識を述べる「問いつづけたいこと」を加えた.
◆ 巻によっては新たな書き下ろしの論考を収録した.
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「近代」を問いつづけて 鹿野政直
わたくしにとって「近代」とは何だろう.その問いに発して,精神と秩序の軋みあいを追ってきた.「希望」としての近代を胸中に出発したが,高度経済成長期を経るなかで,「制度」としての近代という視野が開けていった.
日本の近代は,わたくしたちをどのように嵌めこんでしまったのだろう.大正デモクラシー・民間学・女性史・沖縄史・心身史・歴史意識など,まま現代史にも踏み込む分野が,それを問いつづけるための主題として浮上した.
今回,そうした主題をめぐる作業の結果をまとめ,ご批判を仰ぐこととした.その過程で出会った個性たちの,「希望」の回復に向けての思索の数々は,いまもわたくしを引きつけて離さない.
■全巻構成
第1巻 大正デモクラシー・民間学
第2巻 女性 負荷されることの違和
第3巻 沖縄 I 占領下を生きる
第4巻 沖縄II 滅却に抗して
第5巻 鋳なおされる心身
第6巻 個性のふるまい
第7巻 歴史意識と歴史学
■特色)
◆ 原則として1970年以降に執筆された著作・論文・評論などから,著者みずからが精選し,テーマ別に編成した.
◆ 本文中には,原著刊行後あるいは初出後に起きた事態や明らかになった事実を,必要と認める範囲で,「追記」として示した.
◆ 各巻の冒頭に,その巻の構成と編集意図を伝える「まえがき」を付し,巻末には当該巻のテーマについて,現時点での著者の問題意識を述べる「問いつづけたいこと」を加えた.
◆ 巻によっては新たな書き下ろしの論考を収録した.
鹿野政直(かの まさなお)
1931年,大阪府に生まれる.1953年,早稲田大学文学部卒業.同大学院を経て,1958年から99年まで,早稲田大学文学部に教員として勤務.現在,早稲田大学名誉教授.専攻は,日本近現代史,思想史.
1931年,大阪府に生まれる.1953年,早稲田大学文学部卒業.同大学院を経て,1958年から99年まで,早稲田大学文学部に教員として勤務.現在,早稲田大学名誉教授.専攻は,日本近現代史,思想史.