目次
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全巻構成/特色/編集委員
グローバル化や価値観の多元化のなか,人々が互いの自由を承認し,支え合うための連帯と協働はいかに可能か.「自由の相互性」に向けた規範や制度を積極的に探求する.
編集にあたって
対論 自由の相互承認に向けて
齋藤純一・宮本太郎
I 【考察】社会統合・デモクラシー・自由
制度による自由/デモクラシーによる社会統合
齋藤純一(早稲田大学)
平等と自由の相克/相乗
宇野重規(東京大学)
II 【問題状況】より公正な自由とは
宗教が占めるべき社会的位置とは
――憲法学的考察
愛敬浩二(名古屋大学)
都市・地域・自由
小川有美(立教大学)
所得再分配と税制
――ワークフェアから普遍主義的給付へ
宮本章史(京都大学大学院博士課程)・諸 富 徹(京都大学)
III 【構想】他者との共生に向けて
ポスト・ナショナルな社会統合
――多元な自由の語り口のために
遠 藤 乾(北海道大学)
社会統合の境界線
杉 田 敦(法政大学)
新自由主義の諸政策のもと,社会保障と信頼の衰退は社会に不安とリスクを増大させた.監視や安全保障によるセキュリティ強化ではなく,自由のための新たな社会保障へ.
編集にあたって
対論 セキュリティの構造転換へ
宮本太郎・齋藤純一
I 【考察】社会保障理念の再構築
生活保障としての安全保障へ
山口二郎(北海道大学)
社会保障法の基本理念としての自由
菊池馨実(早稲田大学)
II 【問題状況】矛盾はどこに,いかにあるか
自由と生存をひきかえにするな!
雨宮処凛(作家)
最低保障改革の動向と自由
――包摂の名による排除
布川日佐史(静岡大学)
III 【構想】自由のための社会保障制度
財政は信頼をつくり出せるか?
井手英策(慶應義塾大学)
ベーシック・インカム,自由,政治的実現可能性
田村哲樹(名古屋大学)
「二つの自由」への福祉国家改革
宮本太郎(北海道大学)
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自由=〈私〉と公共性=〈公〉は背反するものと考えられている.それに対して,自由が公共性を拓く可能性と,自由をもたらす秩序のあり方の両面を考えるべきではないか.
I 【対論】
自由が/自由を可能にする秩序
阪口正二郎・北田暁大
II 【考察】自由が可能にする秩序とは
異論の窮境と異論の公共性
阪口正二郎(一橋大学)
自由「濫用」の許容性について
毛 利 透(京都大学)
III 【問題状況】公共性をめぐる問題の諸相
プライバシー権とは何のための権利なのか
川岸令和(早稲田大学)
憲法九条と自由
青井未帆(成城大学)
政治過程における自由と公共
林 知 更(東京大学)
IV 【構想】自由を可能にする秩序へ
福祉国家の公序
――日本国憲法は「最低限度の生活」しか保障しないのか
中 島 徹(早稲田大学)
暴力・リスク・公共圏
――国家の暴力/社会の暴力と折り合うための技法
江口厚仁(九州大学)
表現の自由,言論の自由など,コミュニケーションやメディアと自由の概念とは不可分の関係にある.理論と歴史,そしてネット環境などアクチュアルな問題系から掘り下げる.
編集にあたって
対論 自由な情報空間とは何か
北田暁大・阪口正二郎
I 【考察】理論的分析から
ポルノグラフィと憎悪表現
江 口 聡(京都女子大学)
メディアの存在論と自由
和田伸一郎(中部大学)
功利主義と自由
――統治と監視の幸福な関係
安 藤 馨(東京大学)
II 【問題状況】メディア史からの/への問い
制度としての自由
北田暁大(東京大学)
論壇
――「自由な討議空間」の歴史社会学
毛里裕一(東京大学大学院博士課程)
広報・広告の公共性
難波功士(関西学院大学)
III 【構想】情報空間の変化と自由の新たな可能性
公共放送としてのNHKの位置価
――「視聴者第一主義」の未来
林 香 里(東京大学)
サイバーシティは「人を自由にする」か
若林幹夫(早稲田大学)
コミュニケーションにおける匿名性と自由
大 介(大阪大学)
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教育には子ども,親,教師,行政,地域,市場等々,数多くのアクターが関わる.変動する社会のなか,誰にとってのどのような自由が考慮,議論されねばならないのかを探る.
編集にあたって
対論 せめぎあう「教える」「学ぶ」「育てる」
広田照幸・佐藤俊樹
I 【考察】市場・選択・教育
教育の公共性と準市場
――多様な個人のために機会を創造すること
卯月由佳(ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス)
教育・子育てにおける選択の自由の地位
田原宏人(札幌大学)
II 【問題状況】対立・葛藤する自由
自由を/自由に育てる
――「教育の私事化」と公共性の隘路
宮寺晃夫(筑波学院大学)
教師の教育の自由と親・住民・行政
大桃敏行(東北大学)
教師の〈教育の自由〉と子どもの思想・良心の自由
西原博史(早稲田大学)
III 【構想】教育の自由の条件
〈シティズンシップ/教育〉の欲望を組みかえる
――拡散する〈教育〉と空洞化する社会権
仁平典宏(法政大学)
社会変動と「教育における自由」
広田照幸(日本大学)
労働と自由は近代社会を支える最も基幹的な仕組みだが,二つをどう接続するかは曖昧にされてきた.働くことと自由の複雑なからまりあいを,制度と現場の両面から照らし出す.
編集にあたって
対論 働くことの自由と制度
佐藤俊樹・広田照幸
I 【考察】「働くこと」の二極化と自由
現代の〈労働・仕事・活動〉
――ハンナ・アレントの余白から
佐藤俊樹(東京大学)
戦後日本における「会社からの自由」の両義性
――「自由放任主義」「新自由主義」との相違を中心に
高原基彰(東京工科大学非常勤講師)
「正社員」体制の制度論
濱口桂一郎(労働政策研究・研修機構)
II 【問題状況】観念と制度の歴史的形成
仕事と価値と運動と
――1820年代におけるもうひとつの抽象的労働
宇城輝人(福井県立大学)
労働における自由とジェンダー
――性秩序の新しい構想のために
金野美奈子(東京女子大学)
就職空間の成立
福井康貴(東京大学大学院博士課程)
III 【構想】現代的な「働くこと」の現場から
コンビニエンス・ストアの自律と管理
居郷至伸(横浜国立大学)
ケア労働の組織
――今後のあり方を考える
三井さよ(法政大学)
学校に行かない子ども・働かない若者には「社会性」がないのか
貴戸理恵(関西学院大学)
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自由とは,人と人との交わりのなかで実現される何かではないだろうか.重要な他者との密接な関係性のなかで,自由な〈わたし〉がどうしたら可能となるか,その条件を描く.
編集にあたって
対論 新しい「親密圏」を求めて
岡野八代・加藤秀一
I 【考察】「公/私」の問い直しから
消極的・積極的自由論の手前で
岡野八代(同志社大学)
新しい家族が求める「自由」
――家族法の視点から
二宮周平(立命館大学)
II 【問題状況】女性にとって「親密圏」とは
「権利」意識と親密圏の自由
三輪敦子(世界人権問題研究センター)
記憶と自由の予期
――アメリカ史における黒人女性の語り
大 橋 稔(城西大学)
ドメスティック・バイオレンスが法に問いかけるもの
――家族における個人の尊厳・自由の要請とその基盤
小島妙子(弁護士)
III 【構想】新しい自由の胎動
自己尊重とはどのように形成される感情か
――親密圏のなかでつむぐ記憶がもたらすもの
柿本佳美(奈良女子大学非常勤講師)
ジェンダー家族と生・性・生殖の自由
牟田和恵(大阪大学)
生きることと自由の関係とはどのようなものであり,生き方の自由とは何を意味するのか.「生存」「生き方」「生命」という三つのテーマから,自由とは何かを逆照射する.
I 【対論】
生存・生き方・生命
加藤秀一・岡野八代
II 【考察】人間的生と自由
「自由」がなぜ問題か
彦 坂 諦(作家)
自由と暴力,あるいは〈関係の暴力性〉をめぐって
藤 野 寛(一橋大学)
III 【問題状況】生と死のあいだで
生む/生まない自由と生まれる/生まれない自由
――新(リベラル)優生学をめぐって
加藤秀一(明治学院大学)
「生存の自由」をなしくずしにするものとたたかうために
杉田俊介(ヘルパー,ライター)
「性」をめぐる自由
石 田 仁(横浜市立大学他非常勤講師)
「死にゆく過程と生の意味
奥山敏雄(筑波大学)
IV 【構想】自由な生とは
自由か幸福か,あるいは別の考え方か
大屋雄裕(名古屋大学)
自由な生と自由な社会
立岩真也(立命館大学)
※ 論文タイトルは変更になる場合があります.
また,執筆者の所属は2009年8月現在のものです.
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