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原発と日本の未来

原子力は温暖化対策の切り札か

原子力政策は岐路にある.最終処分場,原子炉の延命など多くの課題を抱える日本のエネルギー政策とは.

原発と日本の未来
著者 吉岡 斉
通し番号 802
ジャンル 書籍 > 岩波ブックレット
日本十進分類 > 社会科学
刊行日 2011/02/08
ISBN 9784002708027
Cコード 0336
体裁 A5 ・ 並製 ・ 64頁
在庫 品切れ
原子力発電は,「危険」なものから一転,温暖化対策の切り札として「クリーン」なものへとイメージチェンジを遂げた.14基の新設が見込まれ,インドへの輸出が決まり,プルサーマルがはじまる.再処理は,最終処分場は,そして環境負荷は.多くの課題を抱える日本の原発政策およびエネルギー政策を問う.


■著者からのメッセージ
 原子力発電事業に直接利害関係をもつ者は,電力会社の社員や立地地域の住民など国民のごく一部に過ぎないが,国民誰もが公共政策に影響力を行使することを通して,主権者・納税者・消費者として原子力発電事業に関与することができる.(略)筆者は,誰もが電子力政策に限らず多くの政策分野について,自発的な調査研究にもとづいて公共政策形成に参画し,その知恵と努力が報われるような社会へと日本社会が脱皮してほしいと念願している.
(「はじめに」より)
はじめに
Ⅰ 原子力論争における冷戦時代の終焉
Ⅱ 停滞する世界の原子力発電
Ⅲ 難航する日本の原子力発電
Ⅳ 日本の原子力政策の不条理
Ⅴ 原子力発電と地球温暖化
むすび
吉岡 斉(よしおか・ひとし)
九州大学副学長・同大学大学院比較社会文化研究院教授.
科学技術史・科学技術政策.
1953年生まれ.東京大学理学部卒,同大学大学院理学系研究科博士課程単位取得退学.
和歌山大学助教授などを経て現職.内閣府原子力委員会専門委員,経済産業省総合資源エネルギー調査会臨時委員などを歴任.
著書に『通史 日本の科学技術』全5巻6冊(共編著,学陽書房),『原子力の社会史』(朝日選書),『科学革命の政治学』(中公新書)など多数.

書評情報

週刊現代 2011年6月4日号
日本経済新聞(朝刊) 2011年5月1日
東京新聞(朝刊) 2011年5月1日
毎日新聞(朝刊) 2011年4月24日
毎日新聞(夕刊) 2011年4月12日
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