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放射線と健康

安心して医療を受け日常生活を送れるように,目に見えぬ放射線の実体や用語・単位をやさしく解説する.

放射線と健康
著者 舘野 之男
通し番号 新赤版 745
ジャンル 書籍 > 岩波新書 > 自然科学
刊行日 2001/08/20
ISBN 9784004307457
Cコード 0247
体裁 新書 ・ 並製 ・ カバー ・ 254頁
在庫 在庫あり
検査や医療などで放射線を浴びる機会はますます多くなっている.また原発事故や医療事故のニュースは跡を絶たない.被曝による傷害やがんのリスクはどのくらいあるのだろうか.遺伝への影響も気にかかる.安心して医療を受け,日常生活を送れるように,目に見えない放射線の実体や身体・環境への影響,さまざまな単位をやさしく解説する.
まえがき

第一章 放射線とはなにか
 1 初めて発見された放射線の正体は電子であった
 2 二番目に発見された放射線、X線は光であった
 3 放射線を出している物質がある
 4 アルファ線の正体と陽子線・中性子線
 5 放射線は物質を通り抜ける
 6 放射線を分類する

第二章 放射線の量を測る
 1 X線治療医の悩み
 2 国際放射線単位委員会
 3 放射能の単位
 4 吸収エネルギーを指標に
 5 放射線の種類による違いを超えて

第三章 日常の放射線
 1 放射線は大昔からどこにでもある
 2 日本の自然放射線
 3 ばらまかれた放射能
 4 体の中の放射能
 5 遅れてきた主役、ラドン

第四章 放射線傷害
 1 X線による傷害
 2 夜光時計の文字盤工場で
 3 原子力時代の放射線事故
 4 チェルノブイリの原子炉事故に見る放射線傷害
 5 一般人に起きた放射線傷害
 6 放射線症と放射線火傷
 7 放射線傷害を心配しなくてすむ線量
 8 重大事故の一般人への影響

第五章 遺伝影響と発がん
 1 遺伝線量という考え方
 2 遺伝影響は見つからなかった
 3 がんも遺伝子の病気
 4 確率的影響
 5 比較的大量の放射線を浴びた人たちの調査
 6 放射線に対する適応応答

第六章 放射線障害から見た医療
 1 医療被曝問題とは
 2 医療被曝問題の変質
 3 X線検診はがん死を増やすか?
 4 妊娠していませんか
 5 医療における事故被曝

あとがき
引用文献・参考文献
舘野之男 (たてのゆきお)
 1934年栃木県に生まれる
 1964年千葉大学大学院研究科修了
 現在─放射線医学総合研究所客員研究員
 専攻─放射線医学,核医学
 著書─『放射線医学史』(岩波書店)
    『放射線と人間』(岩波新書)
    『核医学─管理と法規制』(共著,実業公報社)
    『核医学概論』(共編,東大出版会)
    『原典放射線障害1896─1944年の資料から』(編訳,東大出版会)
    『放射線応用技術ハンドブック』(共著,朝倉書店)
    『医用X線像のコンピュータ診断』(共編,シュプリンガー)ほか
 訳書─アッカークネヒト『パリ病院』(思索社)
    プロディ『医の倫理』(共訳,東大出版会)
    キング『医学思想の源流』(監訳,西村書店)ほか

書評情報

放射線科学 Vol.45 No.1 (2002年)
Isotope News 2002年1月号
しんぶん赤旗 2001年9月17日

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