新版 原発を考える50話

いま環境問題を考える上で必要な1冊

新版 原発を考える50話
著者 西尾 漠
通し番号 529
ジャンル 書籍 > 岩波ジュニア新書 > 社会・倫理
刊行日 2006/02/21
ISBN 9784005005291
Cコード 0236
体裁 新書 ・ 並製 ・ カバー ・ 236頁
在庫 品切れ

1999年のJCO,1昨年の美浜原発と,日本でも原発にかかわる悲惨な事故が起きたことは,記憶に新しいでしょう.しかしパソコン,携帯,ゲームなど,電気を使う機会は増える一方です.だから原発に頼るのもやむをえないのでしょうか? あのチェルノブイリから20年にあたる今年,原発の危険な現状と電気の真実を新たに語り明かします.

■内容紹介
 みなさんは,原発についてどう考えているでしょうか.「日本には資源がないので,電気を使うためには仕方がない」? 環境問題に関心のある人だったら,もしかして「原発は環境によい」と思っていたりするのでは?
 今から20年前の1986年,中高生の皆さんが生まれる前の話ですが,ウクライナのチェルノブイリ原発で大きな事故が起こりました.今もなお放射能の被曝に苦しんでいる人が大勢います.1999年のJCO,1昨年の美浜原発と,日本でも原発にかかわる悲惨な事故が起きました.
 しかし日本では,原発をこれからも増やしていこうとしています.原発とその放射性廃棄物を管理していくのは,若いみなさんです.
 「原発は他の発電所に比べて二酸化炭素を排出しないので環境によい」「原発を止めたら電気が足りなくなる」というのは本当でしょうか? この本を読んで確かめてみてください.

I 原発のいま
 1「原発大国」の秘密/2 一〇〇〇分の一グラムの臨界/3 放射線もいろいろ/4 下請けの下に孫請け,ひ孫請け/5 軽い水と原子炉/6 事故は起こる/7 規制行政独立論/8 安全研究のゆくえ/9 アフター・ザ・デー/10 誰がための電力自由化

II 核燃料リサイクル幻想
 11 川の流れのように/12 文殊菩薩も不死鳥も/13 プルトニウムのごみ焼却します/14 死体か資源か/15 すててはいけない/16 りんご園という名の処分場/17 ガラスのくつがこわれるとき/18 放射能を消す手品/19 放射能のごみ在庫一掃/20 そしてだれもいなくなった

III 危険がいっぱい
 1 原爆・原発一字のちがい/22 核物質に手を出すな/23 揺れる大地/24 安全制御棒斧男/25 人は誤り機械は故障する/26 老いる原発/27 逃げろや逃げろ/28 「計画被曝」の現実/29 フュージョン・イリュージョン/30 備えあれば憂いあり

IV 原発のある社会
 31 算定不可能なリスク/32 そこのけそこのけ核燃料が通る/33 スパイ大作戦/34 小さな町の大きな選択/35 電気は出ていく放射能は残る/36 「むつ」という船があった/37 ドリームス・カム・トゥルー?/38 不思議の国の原発PR館/39 教育力/40 たった今,電気がとまったら

V 原子力に未来はあるか
 41 とまるとまる電気がとまる/42 おばけにあいたい/43 つくられる需要/44 電気をすてる発電所/45 原発は地球を救わない/46 出口なし/47 水や光や風のエネルギー/48 原発をとめた町/49 脱原発VS.原発ルネサンス/50 私たちにできること

書評情報

熊本日日新聞(朝刊) 2011年6月5日
北日本新聞(朝刊) 2011年5月17日
日本農業新聞 2011年4月4日
週刊朝日 2007年8月17日号
朝日新聞(朝刊) 2006年3月19日
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