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| 「野坂昭如ルネサンス②」『水虫魂』(解説=永六輔,カバー=和田誠) |
 カバー=和田誠
草創期の広告・放送業界――成功物語の陰の虚しさ
昭和三十年代前半,「水虫」とあだ名された貧相な面構えとひがみっぽい性格ながら,草創期の広告・放送業界をたくみに遊泳して芸能プロダクションの社長,出版社の経営者にのしあがっていく寺川友三.金もうけに専念しつつ「焼跡ランド」の構想を練る男の姿を通して,戦後の繁栄の虚しさと焼跡・闇市への郷愁を描く長編小説.
本書は朝日新聞社より1970年7月単行本として,1973年1月新潮社より新潮文庫として,それぞれ刊行された.底本には新潮文庫版を用いた. |
| 野坂昭如(のさか あきゆき) |
| 1930年鎌倉市生まれ.45年神戸大空襲で養父を失う.47年新潟の実父のもとへ帰る.50年早稲田大学文学部仏文科に入学し,7年間在学.音楽事務所勤務,コント台本作成,作詞等に従事.63年「エロ事師たち」発表.68年「アメリカひじき」「火垂るの墓」で第58回直木賞受賞.80年「四畳半襖の下張」裁判で有罪確定.83年参議院議員当選.同年の総選挙に際し田中角栄元首相の地盤・新潟三区から立候補し落選.97年『同心円』で第31回吉川英治文学賞受賞.2002年『文壇』およびそれに至る文業により第30回泉鏡花文学賞受賞.なお,岩波書店で刊行された野坂さんの著作には,小野周さんをはじめ6名の科学者との対談を収めた岩波新書『科学文明に未来はあるか』(編著/1983年3月刊/原載・雑誌『科学』1982年1~12月)があります. |
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