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心の扉を開く
河合 隼雄(京都大学名誉教授・文化庁長官)
《貴重な体験への誘い》
好評を博した、2004年に行われた市民講座「深層意識への道」は、河合隼雄先生が自らの読書遍歴を振り返り、200冊以上の本を紹介しながら、読書の楽しさと意味について語っていただいたものでした。このときの記録は、その後、同名の単行本として刊行され、大きな話題を呼びました。読書案内としても格好のもので、手許に置いておくと便利な一冊です。
今回の岩波市民セミナー「心の扉を開く」は、前回の企画がきっかけとなって実現するもので、人生の糧となるような本を紹介し、心の豊かさについて考えてみようというものです。今回は、聴講される方といっしょに、より深く考えていきたいということで、お話のなかで取り上げられる予定の本が予め予告されています。もちろん前もって読んでおくことが参加の前提ではありませんが、お話の内容をよりよくご理解いただくために、また何よりも、本を読む楽しさを実感していただくためにも、別掲の本をお読みになることをお勧めします。
《講義のなかで取り上げられる予定書目》
〈I〉私と“それ”
山田太一『遠くの声を捜して』新潮文庫
ドストエフスキー『二重身』(『二重人格』小沼文彦訳、岩波文庫)
カフカ『変身』(山下肇訳)、岩波文庫
  フィリッパ・ピアス『トムは真夜中の庭で』(高杉一郎訳)、岩波書店
オイゲン・ヘリゲル『日本の弓術』(柴田治三郎訳)、岩波文庫

〈II〉心の深み

村上春樹『アフターダーク』講談社
遠藤周作『スキャンダル』新潮文庫
山口昌男『道化の民俗学』ちくま学芸文庫
  吉本ばなな『ハゴロモ』新潮社
ハンス・ペーター・リヒター『あのころはフリードリヒがいた』(上田真而子訳)、岩波少年文庫

〈III〉内なる異性

ポール・ギャリコ『七つの人形の恋物語』(矢川澄子訳)、王国社
ゴッデン『ねずみ女房』(石井桃子訳)、福音館
夏目漱石『それから』岩波文庫
  シェイクスピア『ロミオとジュリエット』(松岡和子訳)、ちくま文庫
桑原博史『とりかへばや物語全訳注』1〜4、講談社学術文庫

〈IV〉 心――おのれを超えるもの

E. B. ホワイト『シャーロットのおくりもの』(さくまゆみこ訳)、あすなろ書房

C. G. ユング『ユング自伝――思い出・夢・思想』(1、2)(河合隼雄他訳)、みすず書房

大江健三郎『人生の親戚』新潮文庫
  ルドルフ・オットー『聖なるもの』(華園聰麿訳)、創元社、2005
上田閑照・柳田聖山『十牛図――自己の現象学』ちくま学芸文庫

《河合隼雄先生からのメッセージ》
心に関心を持つ人が増えてきた。そんな人たちに、「本を端から端まで読んでほしい!」という願いをこめて、こんな企画を考えてみた。つまみ食いは駄目。じっくり一冊を読んでこそ著者の心が伝わり、自分の心のこともわかってくる。私にとってそのような貴重な体験をさせていただいた本――子どもの本も絵本も――を取り上げて、それについて語りながら、人間の心のあり方について考えてみたい。これを機会に読書好きになる人がひとりでも増えることになるならば幸いである。

日時
9月14日(水)、27日(火)、10月11日(火)、25日(火)(全4回)
午後6時30分より約2時間
場所
東京都千代田区一ツ橋2−6−2 日本教育会館8階第1会議室
会費
全4回を通して聴講 8,000円(税込.学生は7,000円)
1回のみの聴講   2,500円(税込.学生は2,000円)
全回通してのお申し込みを優先的に受け付けいたします。
   
申込方法
次の事項を明記のうえ、お一人一枚、ハガキもしくはメールにてお申し込み下さい。聴講券をお送りいたします。
1) 講座名
2) 講師名
3) 住所・電話
4) 氏名
5) 年齢
6) 職業(学生の方は学校名と専攻学科)
〒101-8002
東京都千代田区一ツ橋2−5−5
 岩波書店「市民セミナー」係



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