本がとどくまで





海外の本はどうやって日本語版が出るの?

 『はてしない物語』のような海外のベストセラーは、どうやって日本で出版されるのでしょうか。岩波書店にも、「海外の絵本を翻訳出版してみたい」「この洋書の日本語版は出ていますか」といった質問が寄せられます。海外の本が日本で出版されるまでのルートはいくつかありますが、ここでは代表的な国際ブックフェアを2つご紹介しましょう。


フランクフルト・ブックフェア
ドイツのフランクフルトでは、毎年10月に世界最大のブックフェアが開かれます。ここには100カ国あまりから、約7000もの出版社が集まり、期間中はそれぞれのブースが大賑わいとなります。
大きいブックフェアとしては、他にもブックエクスポ・アメリカ(シカゴ)、ロンドン国際ブックフェアなどがあり、アジアでも東京・北京・台北・ソウルなどで毎年開かれています。ブックフェアは、これから出版されるものも含めて、本の翻訳権(その国の言葉で出版する権利)の売買、国際共同出版(いくつかの国の出版社が一緒に本を出すこと)などについての商談や情報交換の場です。
海外の出版社と打ち合わせ。話題の本やこれから売れそうな本は、各社が殺到してしまいますので、競争になることもしばしば。メールやインターネットですばやい情報交換ができる時代ですが、最後はやっぱり人と人。このように実際に会っておくことは、フェアのあとの交渉でもとても大切になります。
岩波書店のブース。後ろの壁には、すでに出版された本が飾ってあります。翻訳権が売れて、世界に旅立っていくといいなあ…。
毎年10月に開催されるフランクフルト・ブックフェアですが、2001年は様相が変わりました。同時多発テロ事件の影響で、参加を取りやめる出版社が相次いだのです。からっぽのブースのカウンターには、挨拶のことばだけが飾られていました。


ボローニャ・ブックフェア
毎年春には、イタリア・ボローニャで子どもの本専門のブックフェアが開かれます。こちらは季節と土地のせいでしょうか、明るく楽しい雰囲気に満ちています。フェアに合わせて、イラストレーションコンクールが開かれ、その入賞作が会場に展示されます。それ以外に、絵本作家の原画展やトークイベントなどもあります。
このフェアには、出版社だけではなく、絵本のイラストレーターたちも大勢参加します。原画やファイルを入れた大きなバッグを持って、売り込みのために各ブースを回る姿もあちこちで。また「イラストレーターカフェ」というスペースで、情報交換もされています。カフェの壁にはイラストレーターたちが張った、絵入りの名刺・カードがいっぱい。




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