博物館へ行こう

展示デザイナー初の博物館論.満載の写真でやさしく展開.いま博物館が熱い.記念撮影したくなる展示風景を目指す!

博物館へ行こう
著者 木下 史青
通し番号 571
ジャンル 書籍 > 岩波ジュニア新書 > 趣味・旅行
刊行日 2007/07/20
ISBN 9784005005710
Cコード 0237
体裁 新書 ・ 並製 ・ カバー ・ 206頁
在庫 品切れ

「記念撮影したくなる展示風景」を目指す! 東京国立博物館の本館リニューアルで日本デザイン学会賞を受賞した国立博物館初の展示デザイナーが,自身の写真を多用して,展示デザインの仕事や世界中の博物館を紹介し,未来の博物館を模索する.どんどん進化する博物館に,世界や歴史を感じるため,自分を取りもどすために行こう!

著者デザインの東京国立博物館「日本ギャラリー」(p.122) 著者デザインの東京国立博物館「日本ギャラリー」(p.122)

■内容紹介
 著者は,国立博物館初の展示デザイナー,照明のプロです.東京国立博物館の本館リニューアルで,日本デザイン学会年間作品賞を受賞しました.「記念撮影したくなる展示風景」を目指し,日夜,研究に余念がありません.
 みなさんは,博物館の展示がどのようにしてできるかをご存知ですか? また,どれだけ多くの専門家の知恵が結集しているかを.魅力的な展覧会ができるまでのヒミツを,「プライスコレクション「若冲と江戸絵画」展」などを例に,著者自らが撮影したきれいなカラー写真も使って明かします.また,国内外のおすすめの博物館・美術館を紹介しながら,進化を続ける博物館・美術館の魅力や将来の可能性を存分に語ります.
 博物館では世界や歴史を感じ,自分を取りもどすことがでる,と著者はいいます.お勉強のためだけではない,博物館の楽しみ方を,みなさんに親しみやすい文章で紹介しますから,読み終えたらすぐに,近所の博物館や美術館へ遊びに行ってみたくなるはず.博物館の仕事も知ることができるでしょう.  さあ,さっそく夏休みを利用して,博物館へ行きましょう!

著者が照明デザインを担当したせんだいメディアテーク(p.138) 著者が照明デザインを担当したせんだいメディアテーク(p.138)

著者が照明デザインを担当した東京国立博物館表慶館(p.140) 著者が照明デザインを担当した東京国立博物館表慶館(p.140)

1 博物館に記念撮影したい展示風景を
仕事場は東京国立博物館デザイン室/博物館の展示デザイナー/東京国立博物館の誕生/モノを集める執念/新システムで世界観を表現する/今に生きることを感じさせる展示を/記念撮影したい展示風景を

2 博物館の仕事
展示と保存は裏表の関係/展示・保存の基本は温度・湿度・光の管理/学芸員の仕事/ホンモノを見分ける/専門家と徹底的にキャッチボール/快適で安全な環境/石膏デッサンに夢中/静けさに満ちた調和の空間/ミュンヘン・グリュプテークとの出会い/ギリシャ・ローマ時代の価値観をもとにした美術空間/環境デザイン/卒業制作のテーマをさがして/法隆寺宝物館の展示リニューアル計画/修了制作は人体博物館/照明デザインの世界との出会い/気配のデザイン/照明のことは任せろ!

3 博物館を楽しむ
日本の国立博物館/美術館の誕生/特別展に行く/プライスコレクション/自然光のような光で/常識をくつがえす照明デザインで/特別展だからこそ実現する風景/平常展の魅力/想像力が大事/手でみる/モノをつくる人の気持ち/空間を楽しむ/ワークショップに参加する/モノをつくり上げた人と対話する

4 進化する博物館
博物館はみんなの財産/閉じた博物館から開かれた博物館へ/東京国立博物館本館「日本ギャラリー」リニューアル/自慢の展示室/博物館は時代の変化を知らしめる/ドイツの「まちに飛び出す博物館」/上野でも「まちに飛び出す美術館」を!/各地で行われるアート・イベント/メディアコンビニ博物館で道草/夜の博物館/空間で伝える

5 博物館へ行こう
ぼくのお気に入りの場所/海外のお気に入り/お気に入りの作品と空間を共有する/アイデンティティと博物館/政治と文化は対等であらねばならない/日本のアイデンティティ/漢字のルーツと故宮博物院/韓国国立中央博物館/個人のありかたを徹底的に見せる博物館/人類の未来と博物館/頭の中の博物館/現実を見つめるための博物館/ぼくにとっての博物館/望ましい博物館の風景/自分を取りもどしたいときに行こう

おわりに
付録 ぼくの博物館手帳

書評情報

小学図書館ニュース 941号(2012年5月8日)
Musee 2007年11~12月号
朝日新聞(朝刊) 2007年9月9日
産経新聞(朝刊) 2007年8月19日
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